リングセントラル(RNG)決算分析と目標株価 コミュニケーションツールの一元化を提供するUCaas大手 ビデオ会議も開始

アプリケーション・ソフトウェア

2020年10−12月期(FY2020Q4)と過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とリングセントラルへの投資についてコメントします。

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会社概要

リングセントラル(RingCentral、RNG)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:アプリケーション・ソフトウェア

株式時価総額:339億ドル(2021年2月末)

リングセントラルは、アメリカに本拠を置く、電話やビデオ会議など様々なコミュニケーションツールを一元化した「RingCentral Office」や、アプリ上からインターネット経由でFAXを送受信できる「RingCentral Fax」などを提供する、UCaas(Unified Communication as a Service、統合コミュニケーションサービス)大手企業です。

2020年12月に、ビデオ会議サービス「グリップ(Glip)」のサービスを開始し、チャットモードからビデオ会議やファイル共有モードへの切り替えが瞬時にできる点が特徴です。

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売上高(セグメント別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は3.3億ドルと、前年同期比+32.3%となり、コンセンサス(3.2億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・サブスクリプション:3.1億ドル、前年同期比+33.6%

・その他:0.3億ドル、前年同期比+19.5%

ARR(年間経常収益)は13.0億ドルと、前年同期比+35%となりました。

(参考)過去5年間の売上高

利益の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の非GAAP 営業利益は0.3億ドルと、前年同期比+39.1%となり、営業利益率は10.1%と、前年同期の9.6%から改善しました。

2020Q4のEPSは▲0.02ドルと、コンセンサス(▲0.47ドル)を大きく上回りました。

なお、非GAAP EPSは0.29ドルと、コンセンサス(▲0.16ドル)を大きく上回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業キャッシュフローは▲0.0億ドルと、前年同期比赤字幅縮小となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は▲0.7%と、前年同期の▲2.4%から改善しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は5.9%と、前年同期の4.5%から増加しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは▲0.2億ドルと、前年同期比同水準となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は▲6.6%と、前年同期の▲7.0%から改善しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+124.7%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく上回りました。

競合他社(アプリケーション・ソフトウェア)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

リングセントラル(RNG)の株価上昇率は、2020年の1年間で+125%と、12社平均(+119%)を上回りました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+683%と、9社平均(+393%)を上回りました。

(参考)過去5年間の株価上昇率

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを7.5%、金利が1%上昇した場合は8.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜2年目+0%、3年目0億ドル、4年目1億ドル、5年目+400%、6年目+100%、7年目〜10年目+30%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜2年目+0%、3年目0億ドル、4年目1億ドル、5年目+400%、6年目+100%、7年目〜10年目+50%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜2年目+0%、3年目0億ドル、4年目1億ドル、5年目+400%、6年目+100%、7年目〜10年目+30%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は258ドルとなります。

リングセントラル(RingCentral、RNG)への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は3.3億ドル(コンセンサス3.2億ドル)、非GAAP EPSは0.29ドル(コンセンサス▲0.16ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:14.75〜14.90億ドル(+25〜26%、コンセンサス13.3億ドル)

・非GAAP EPS:1.20〜1.24ドル(コンセンサス1.17ドル)

2021Q1(2021年1−3月期)のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:3.37〜3.40億ドル(+26〜27%、コンセンサス3.20億ドル)

・非GAAP EPS:0.24〜0.25ドル(コンセンサス0.23ドル)

DCF法による目標株価は258ドルのため、2021年2月末時点の株価378ドルより低い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が9.3倍(年率+25%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが25%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

フリーキャッシュフローの黒字化が早い段階で見えれば、さらに株価が上昇しそうです。

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