オートデスク(ADSK)決算分析と目標株価 3D技術を使ったデザイン・設計ソフトウェアを提供

アプリケーション・ソフトウェア

2020年11月-2021年1月期(FY2021Q4)と過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とオートデスクへの投資についてコメントします。

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会社概要

オートデスク(Autodesk、ADSK)

ホームページ(IR):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:アプリケーション・ソフトウェア

株式時価総額:607億ドル(2021年2月末)

オートデスクは、アメリカに本拠を置く、3D技術を使ったデザイン・設計、エンジニアリング、エンターテインメント向けソフトウェアをサブスクリプション形態を中心に提供する企業です。

(参考)アプリケーション・ソフトウェアの株式時価総額

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の売上高は10.4億ドルと、前年同期比+15.6%となり、コンセンサス(10.1億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・建築/工学/建設:4.5億ドル、前年同期比+18.1%

・AutoCAD:2.9億ドル、前年同期比+10.9%

・製造業:2.4億ドル、前年同期比+17.0%

・メディア&エンターテインメント:0.6億ドル、前年同期比+13.8%

セグメント別の売上高構成比は、建築/工学/建設が44%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ大陸:4.2億ドル、前年同期比+14.0%

・欧州/中東/アフリカ:4.1億ドル、前年同期比+13.4%

・アジアパシフィック:2.1億ドル、前年同期比+23.3%

(参考)過去5年間の売上高

請求額、RPO(残存契約債務)の推移

請求額(会計上未認識だが顧客と契約済みの案件も含めた売上高)は14.7億ドルと、前年同期比▲1%となりました。

RPO(残存債務契約、受注残に相当)は42.4億ドルと、前年同期比+19%となりました。

利益の推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の営業利益は1.8億ドルと、前年同期比+37.8%となり、営業利益率は17.7%と、前年同期の14.9%から改善しました。

2021Q4のEPSは4.10ドルと、コンセンサス(0.57ドル)を上回りました。

なお、非GAAP EPSは1.18ドルと、コンセンサス(1.07ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の営業キャッシュフローは6.6億ドルと、前年同期比▲5.8%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は63.3%と、前年同期比の77.6%から悪化しました。

2021Q4の設備投資額/売上高は2.3%と、前年同期の1.6%から増加しました。

2021Q4のフリーキャッシュフローは6.3億ドルと、前年同期比▲7.3%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は61.0%と、前年同期の76.1%から悪化しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、6勝、2敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1敗です。

株価上昇率

過去1年間(2020年2月から2021年1月末)の株価上昇率は+40.9%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく上回りました。

競合他社(アプリケーション・ソフトウェア)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

オートデスク(ADSK)の株価上昇率は、2020年の1年間で+66%と、12社平均(+119%)を下回りました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+191%と、9社平均(+393%)を下回りました。

(参考)過去5年間の株価上昇率

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを6.6%、金利が1%上昇した場合は7.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+20%、2年目+19%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+20%、2年目+15%、3年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は306ドルとなります。

オートデスク(Autodesk、ADSK)への投資について

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の売上高は10.4億ドル(コンセンサス10.1億ドル)、非GAAP EPSは1.18ドル(コンセンサス1.07ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2022のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:42.65〜43.45億ドル(+13〜15%、コンセンサスと同水準)

・営業利益率:17〜18%

・EPS:2.39〜2.69ドル

・非GAAP EPS:4.78〜5.08ドル(コンセンサス5.14ドル)

・フリーキャッシュフロー:15.75〜16.50億ドル

2022Q1のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:9.55〜9.70億ドル(コンセンサス9.95億ドル)

・EPS:0.39〜0.44ドル

・非GAAP EPS:0.91〜0.96ドル(コンセンサス1.12ドル)

DCF法による目標株価は306ドルのため、2021年2月末時点の株価277ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が4.2倍(年率+15%)、FY2021のフリーキャッシュフローマージンである36%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

2022Q1及びFY2022の非GAAP EPSのガイダンスは、コンセンサスを下回りました。

3D技術というテーマは長期的にみて魅力的です。

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