アトラシアン(TEAM)決算分析と目標株価 チームによる作業効率化のためのソフトウェア開発者を支援

アトラシアン情報技術

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアトラシアンへの投資についてコメントします。

スポンサーリンク

会社概要

アトラシアン(Atlassian、TEAM)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:オーストラリア(MSCI:アメリカ)

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:アプリケーション・ソフトウェア

株式時価総額:642億ドル(2021年6月末)

アトラシアンは、オーストラリアに本拠を置く、チームによる作業を効率的にするため、Jira Software(プロジェクト管理)やConfluence(情報共有)、Trello(タスク管理)など、主にソフトウェア開発者支援のためのソフトウェアを、サブスクリプション形態を中心にクラウド上で提供する企業です。

 

(参考)競合他社(情報処理・外注サービス)の株式時価総額(2021年6月末)
 株式時価総額
(億ドル)
アドビ(ADBE)2,799
セールスフォース(CRM)2,262
SAP(SAP)1,657
イントゥイット(INTU)1,339
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(ZM)1,140
アトラシアン(TEAM)642
オートデスク(ADSK)642
ダッソー・システムズ(DSY.PA)636
ワークデイ(WDAY)590
ドキュサイン(DOCU)545
パランティアテクノロジーズ(PLTR)495
シノプシス(SNPS)421
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)381
トレードデスク(TTD)368
コンステレーション・ソフトウェア(CSU.TO)321
データドッグ(DDOG)321
ユニティ・ソフトウェア(U)307
アンシス(ANSS)302
ハブスポット(HUBS)272
リングセントラル(RNG)264

 

売上高(セグメント別)の推移

FY2021(2020年7月-2021年6月期)の売上高は20.9億ドルと、前年度比+29.4%、過去5年間で年率+35.5%となりました。

アトラシアン

 

2022Q1(2021年7−9月期)の売上高は6.1億ドル(前年同期比+33.6%)と、コンセンサス(5.9億ドル)を上回りました。

 

2022Q1の1株あたり売上高は前年同期比+31.5%、PSR(売上高は各四半期の売上高×4倍、株価は各会計四半期末)は40.2倍となりました。

 

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・サブスクリプション:4.4億ドル、前年同期比+57%

・メンテナンス:1.3億ドル、前年同期比+2%

・その他:0.5億ドル、前年同期比+52%

セグメント別の売上高構成比は、サブスクリプションが71%を占め、ライセンスからの切り替えが進みました。

 

顧客数は21.7万件(前年同期比+18%)となりました。

 

利益の推移

FY2021の非IFRS 営業利益は5.2億ドルと、前年度比+40.3%、過去5年間で年率+46.4%となりました。

非IFRS 営業利益率は24.8%と、前年度の22.9%から改善しました。

 

2022Q1の非IFRS 営業利益は1.7億ドル(前年同期比+58.1%)となりました。

 

FY2021の非IFRS EPSは1.40ドルと、前年度比+21.7%、過去5年間で年率+32.0%となりました。

 

2022Q1のEPSは▲1.59ドルと、コンセンサス(0.02ドル)を下回りました。

非IFRS EPSは0.46ドル(前年同期比+53.3%)と、コンセンサス(0.40ドル)を上回りました。

 

キャッシュフローの推移

FY2021の営業キャッシュフローは8.4億ドルと、前年度比+46.5%、過去5年間で年率+45.4%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は40.3%と、前年度の35.6%から改善しました。

 

2022Q1の営業キャッシュフローは0.8億ドル(前年同期比▲1.4%)となりました。

 

FY2021のフリーキャッシュフローは8.1億ドルと、前年度比+50.0%、過去5年間で年率+53.3%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は38.7%と、前年度の33.4%から改善しました。

 

2022Q1のフリーキャッシュフローは0.7億ドル(前年同期比▲0.2%)となりました。

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

株主還元の実施はなしです。

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率+5.2%となりました。

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

売上高の実績値(コンセンサス比)は、過去12四半期中、12勝です。

非IFRS EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去12半期中、12勝です。

 
売上高(ドル)非IFRS EPS(ドル)
実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗
2019Q23.02.90.250.21
2019Q33.13.00.210.18
2019Q43.33.30.200.16
2020Q13.63.50.280.24
2020Q24.13.90.370.27
2020Q34.14.00.250.21
2020Q44.34.10.250.21
2021Q14.64.40.300.27
2021Q25.04.70.370.32
2021Q35.75.30.480.29
2021Q45.65.30.240.18
2022Q16.15.90.460.40

 

株価上昇率

FY2021の株価上昇率は+42.5%と、S&P500(+38.6%)を上回りました。

過去5年間(2016年7月から2021年6月末)の株価上昇率は年率+58.2%と、S&P500(年率+15.4%)を大きく上回りました。

 

2022Q1の株価上昇率は+52.4%と、S&P500(+0.2%)を上回りました。

 

競合他社(アプリケーション・ソフトウェア)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

アトラシアン(TEAM)の株価上昇率は、2020年の1年間で+94%と、12社平均(+119%)を下回りました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+414%と、9社平均(+393%)を上回りました。

 

2015年12月から2021年11月のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から10%、もしくは20%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

綺麗な上昇トレンドです。

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.9%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+50%、2年目〜6年目+25%、7年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+50%、2年目〜5年目+30%、6年目〜10年目+25%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜5年目+20%、6年目〜10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は399ドルとなります。

・メインシナリオ:399ドル

・アップサイドシナリオ:533ドル

・ダウンサイドシナリオ:221ドル

アトラシアン(Atlassian、TEAM)への投資について

2022Q1(2021年7−9月期)の売上高は6.1億ドル(コンセンサス5.9億ドル)、非GAAP EPSは0.46ドル(コンセンサス0.40ドル)と、これまで通り、コンセンサスを上回る実績となりました。

2022Q2のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:6.30〜6.45億ドル(コンセンサス6.21億ドル)

・非GAAP EPS:0.35〜0.38ドル(コンセンサス0.44ドル)

DCF法による目標株価は399ドルのため、2021年11月末時点の株価376ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が7.3倍(年率+22%)、フリーキャッシュフローマージンが10年後に向けて50%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンが増加すればより高い株価上昇が期待できます。

ハイパーグロース株としては安定感があります。

アドビ(ADBE)決算分析と目標株価 ユーチューバー人気で画像・動画編集ツールが拡大 サブスクで大成功
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアドビへの投資についてコメントします。 会社概要 アドビ(Adobe、ADBE) ホームページ(SECファイル):リンク先 国:アメリカ ...
セールスフォース(CRM)決算分析と目標株価 CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援ツール)を提供する世界最大手
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とセールスフォースへの投資についてコメントします。 会社概要 セールスフォース(Salesforce、CRM) ホームページ(SECファイル):リンク先 ...
SAP(SAP)決算分析と目標株価 ERP最大手のドイツ企業 クラウドへ移行中 サブスクで稼ぐアドビを目指す
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とSAPへの投資についてコメントします。 会社概要 SAP(SAP、SAP.DE、SAP) ホームページ(IR):リンク先 国:ドイツ ...
ズーム・ビデオ(ZM)決算分析と目標株価 コロナの恩恵で業績絶好調 キャッシュフロー急拡大
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とズーム・ビデオ・コミュニケーションズへの投資についてコメントします。 会社概要 ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(Zoom Video Communication...
イントゥイット(INTU)決算分析と目標株価 クレジットスコアを提供するクレジットカルマの買収効果に期待
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とイントゥイットへの投資についてコメントします。 会社概要 イントゥイット(Intuit、INTU) ホームページ(SECファイル):リンク先 ...
オートデスク(ADSK)決算分析と目標株価 3D技術を使ったデザイン・設計ソフトウェアを提供
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とオートデスクへの投資についてコメントします。 会社概要 オートデスク(Autodesk、ADSK) ホームページ(IR):リンク先 国:ア...
ワークデイ(WDAY)決算分析と目標株価 人事アプリケーションを提供 HCMに強み キャッシュフロー急拡大
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とワークデイへの投資についてコメントします。 会社概要 ワークデイ(Workday、WDAY) ホームページ(SECファイル):リンク先 国...
ドキュサイン(DOCU)決算分析と目標株価 デジタル署名世界シェア1位 売上高に加えキャッシュフローも急拡大中
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とドキュサインへの投資についてコメントします。 会社概要 ドキュサイン(Docusign、DOCU) ホームページ(SECファイル):リンク先 ...
トレードデスク(TDD)決算分析と目標株価 デジタル広告スペースの購入(プログラマティック広告)市場の拡大で業績好調
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とトレードデスクへの投資についてコメントします。 会社概要 トレードデスク(The Trade Desk、TDD) ホームページ(SECファイル):リンク...
シノプシス(SNPS)決算分析と目標株価 半導体の設計作業を自動化するソフトウェア(EDA)世界最大手
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とシノプシスへの投資についてコメントします。 会社概要 シノプシス(Synopsys、SNPS) ホームページ(IR):リンク先 国:アメリ...
リングセントラル(RNG)決算分析と目標株価 コミュニケーションツールの一元化を提供するUCaas大手 ビデオ会議も開始
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とリングセントラルへの投資についてコメントします。 会社概要 リングセントラル(RingCentral、RNG) ホームページ(SECファイル):リンク先...
データドッグ(DDOG)決算分析と目標株価 クラウド開発者向けアプリケーションの監視・分析の提供で売上急拡大
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とデータドッグへの投資についてコメントします。 会社概要 データドッグ(Datadog、DDOG) ホームページ(SECファイル):リンク先 ...
タイトルとURLをコピーしました