モンゴDB(MDB)決算分析と目標株価 非構造化データ(画像等)の急増で恩恵 データベース最大手のオラクルを追撃中

モンゴDB情報技術

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とモンゴDBへの投資についてコメントします。

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会社概要

モンゴDB(MongoDB、MDB)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:インターネットサービスおよびインフラストラクチャー

株式時価総額:225億ドル(2021年6月末)

モンゴDBは、アメリカに本拠を置く、非構造化データ(画像や動画、テキスト等)を対象としたNoSQLデータベース/ドキュメントの形で管理するドキュメント型のソフトウェアを、一部クラウドサービス(Atlas製品)も提供する企業です。

データベースの最大手であるオラクルが開発するOracle Databaseは、リレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)と呼ばれ、データを2次元の表形式で管理(Excelのようなイメージ)し、SQL言語を使用してデータを操作します。

RDBはデータ量が増えるとパフォーマンスが劣化するデメリットがあり、近年の非構造化データの急増に伴い、テーブル構造を固定することなく、様々な形式のデータをそのままの形で格納できる「NoSQL(Not Only SQL)データベース」(=RDB以外のデータベース)が活用されるケースが増えています。

 

(参考)競合他社(インターネットサービスおよびインフラストラクチャー)の株式時価総額(2021年6月末)

 株式時価総額
(億ドル)
ショッピファイ(SHOP)1,813
スノーフレーク(SNOW)716
トゥイリオ(TWLO)681
オクタ(OKTA)374
ベリサイン(VRSN)256
モンゴDB(MDB)225
アカマイ・テクノロジーズ(AKAM)190
ウィックス(WIX)164
GDSホールディングス(GDS)147
ゴーダディ(GDDY)146
キングソフト・クラウドHD(KC)76
ファストリー(FSLY)69

 

売上高(セグメント別)の推移

FY2021(2020年2月-2021年1月期)の売上高は5.9億ドルと、前年度比+40.0%、過去5年間で年率+55.3%となりました。

 

2022Q2(2021年5−7月期)の売上高は1.99億ドル(前年同期比+43.7%)と、コンセンサス(1.84億ドル)を上回りました。

 

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・Atlas関連:1.12億ドル、前年同期比+83%

・その他サブスクリプション:0.80億ドル、前年同期比+12%

・サービス:0.07億ドル、前年同期比+27%

セグメント別の売上高構成比は、サブスクリプションが96%、うちAtlas関連が56%を占めます。

 

地域別の売上高構成比は、アメリカが61%を占めます。

 

顧客数の推移

顧客数は2.9万件(前年同期比+44%)、Atlas採用顧客数は2.8万件(前年同期比+46%)となりました。

 

ARR(年間経常収益)10万ドル超の顧客数は1,126件(前年同期比+37%)となりました。

 

利益の推移

2022Q2の非GAAP 営業利益は▲0.12億ドル(前年同期比赤字幅拡大)、非GAAP 営業利益率は▲5.6%と、前年同期の▲7.4%から改善しました。

 

2022Q2のEPSは▲1.22ドルと、コンセンサス(▲1.25ドル)を上回りました。

非GAAP EPSは▲0.24ドルと、コンセンサス(▲0.40ドル)を上回りました。

 

キャッシュフローの推移

2022Q2の営業キャッシュフローは▲0.20億ドル(前年同期比赤字幅拡大)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は▲9.9%と、前年同期の▲7.3%から改善しました。

 

2022Q2のフリーキャッシュフローは▲0.21億ドル(前年同期比赤字幅拡大)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は▲10.8%と、前年同期の▲10.0%から悪化しました。

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

配当、自社株買いの実施はなしです。

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率+39.3%となりました。

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

売上高の実績値(コンセンサス比)は、過去10四半期中、10勝です。

EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去10四半期中、2勝、8敗です。

非GAAP EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去10四半期中、10勝です。

 
売上高(ドル)GAAP EPS(ドル)非GAAP EPS(ドル)
実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗
2020Q10.90.8-0.61-0.49×-0.22-0.24
2020Q21.00.9-0.67-0.57×-0.26-0.28
2020Q31.11.0-0.75-0.58×-0.26-0.28
2020Q41.21.1-1.10-0.70×-0.25-0.28
2021Q11.31.2-0.94-0.81×-0.13-0.25
2021Q21.41.3-1.10-1.03×-0.22-0.40
2021Q31.51.4-1.22-1.12×-0.31-0.44
2021Q41.71.6-1.25-1.22×-0.33-0.39
2022Q11.81.7-1.04-1.23-0.15-0.36
2022Q22.01.8-1.22-1.25-0.24-0.40

 

株価上昇率

FY2021の株価上昇率は+125.5%と、S&P500(+15.2%)を上回りました。

 

2022Q2の株価上昇率は+20.7%と、S&P500(+5.1%)を上回りました。

 

競合他社(インターネットサービスおよびインフラストラクチャー)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

モンゴDB(MDB)の株価上昇率は、2020年の1年間で+173%と、10社平均(+130%)を上回り、10社中第4位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+1,110%と、9社平均(+580%)を上回り、9社中第2位となりました。

 

2017年10月から2021年8月のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを7.3%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目0億ドル、2年目1億ドル、3年目+300%、4年目+100%、5年目〜7年目+30%、8年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目0億ドル、2年目1億ドル、3年目+300%、4年目+100%、5年目〜7年目+40%、8年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目0億ドル、2年目1億ドル、3年目+300%、4年目+100%、5年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は471ドルとなります。

・メインシナリオ:471ドル

・アップサイドシナリオ:581ドル

・ダウンサイドシナリオ:377ドル

モンゴDB(MongoDB、MDB)への投資について

2022Q2(2021年5−7月期)の売上高は1.99億ドル(コンセンサス1.84億ドル)、非GAAP EPSは▲0.24ドル(コンセンサス▲0.40ドル)と、これまで通りコンセンサスを上回る実績となりました。

2022Q2のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:2.02〜2.04億ドル(コンセンサス1.98億ドル)

・非GAAP EPS:▲0.42〜▲0.39ドル(コンセンサス▲0.38ドル)

FY2022のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:8.01〜8.11億ドル(コンセンサス7.86億ドル)

・非GAAP EPS:▲1.20〜▲1.13ドル(コンセンサス▲1.29ドル)

DCF法による目標株価は471ドルのため、2021年8月末時点の株価392ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が12.6倍(年率+29%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが40%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

非構造化データは急速に拡大していくので、モンゴDBは恩恵を享受できます。

ガイダンスでは、売上高に加え、利益も想定より改善していくことが見込まれており、株価急落時は押し目買いのチャンスです。

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