アルファベット(GOOG)決算分析と目標株価 フリーキャッシュフロー急拡大で自社株買いも積極的 クラウドの黒字化に期待

コミュニケーション・サービス

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアルファベット(グーグル)への投資についてコメントします。

スポンサーリンク

会社概要

アルファベット(Alphabet、GOOG、GOOGL)

ホームページ(IR):リンク先

国:アメリカ

セクター:コミュニケーション・サービス

産業グループ:メディア・娯楽

サブ産業グループ:インタラクティブ・メディアおよびサービス

株式時価総額:1.2兆ドル(世界ランキング第5位、2020年12月)

浮動株調整後株式時価総額:1.05兆ドル(2020年12月末、C+A合算、MSCI)

アルファベットは、アメリカに本拠を置く、グーグルや新規事業会社を傘下に持つ持株会社です。

世界株式市場およびアメリカ株式市場で第4位、コミュニケーション・サービスセクターで第1位の浮動株調整後株式時価総額で、インタラクティブ・メディアおよびサービスに占めるアルファベットの浮動株調整後株式時価総額比率は41%です。

コミュニケーション・サービスセクターの株式時価総額ランキング、リターン、配当利回り、PBR、PER、ROEの推移
世界の株式市場におけるセクター構成比率以下のグラフは、世界の株式市場における各セクターの構成比率(2021年3月末、MSCI)となります。コミュニケーション・サービスセクターは、第6位(9.4%)です。...

売上高(セグメント別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は553億ドル(前年同期比+34.4%)と、コンセンサス(517億ドル)を上回りました。

トラフィック獲得コスト(アフィリエイトやパートナーに支払うコスト)は97億ドル(前年同期比+30%)、売上高に占める比率は18%と、前年同期の18%とほぼ同水準です。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・サービス:512億ドル、前年同期比+34%

・クラウド:40億ドル、前年同期比+46%

・その他(自動運転等):2億ドル、前年同期比+47%

サービスの売上高の内訳は、以下の通りです。

・検索等:319億ドル、前年同期比+30%

・ユーチューブ広告:60億ドル、前年同期比+49%

・ネットワーク:68億ドル、前年同期比+30%

・その他:65億ドル、前年同期比+46%

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率+19.5%となりました。

利益(セグメント別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の営業利益は164億ドル(前年同期比+106%)、営業利益率は29.7%と、前年同期の19.4%から改善しました。

セグメント別の営業利益は、以下の通りです。

・サービス:195億ドル(利益率:38%)

・クラウド:▲10億ドル(利益率:▲24%)

・その他:▲11億ドル(利益率:▲578%)

2021Q1のEPSは26.29ドル(前年同期比+166%)と、コンセンサス(15.67ドル)を大きく上回りました。

(参考)過去5年間のEPS

EPSは、過去5年間で年率+20.7%となりました。

キャッシュフローの推移

2021Q1(2021年1−3月期)の営業キャッシュフローは193億ドル(前年同期比+68%)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は34.9%と、前年同期の27.8%から改善しました。

2021Q1のフリーキャッシュフローは133億ドル(前年同期比+145%)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は24.1%と、前年同期の13.2%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去5年間で年率+19.6%となりました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去5年間で年率+20.8%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は3.3%、フリーキャッシュフロー利回りは3.6%です。

FY2020の自社株買い利回りは2.6%と高水準です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の総還元性向は100%を下回りました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲0.2%となりました。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われれています。

過去5年間のROICの推移をみると20%程度であり、投資効率は比較的高いと言えます。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、5勝、2敗です。

株価上昇率

過去1年間(2020年4月から2021年3月末)の株価上昇率は+77.9%と、S&P500の株価上昇率+53.7%を上回りました。

競合他社(インタラクティブ・メディアおよびサービス)の株価上昇率(0700.HKは香港ドル建て、035720.KS、035420.KSは韓国ウォン建て、4689.Tは日本円建て、その他はUSドル建て)は、以下の通りです。

アルファベット(GOOG)の株価上昇率は、2020年の1年間で+31%と、12社平均(+102%)を下回り、12社中第12位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+67%と、11社平均(+104%)を下回り、11社中第7位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から10%程度下落する局面が度々発生するので、その時が狙い目です。

(参考)過去5年間の株価上昇率(会計年度ベース)

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+18.2%と、S&P500(年率+12.9%)を上回りました。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.6%、金利が1%上昇した場合は6.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+30%、2年目〜5年目+10%、6年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+30%、2年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+30%、2年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は2,573ドルとなります。

アルファベット(Alphabet、GOOG、GOOGL)への投資について

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は553億ドル(コンセンサス517億ドル)、EPSは26.29ドル(コンセンサス15.67ドル)と、コンセンサスを大きく上回る実績となりました。

また、500億ドルの自社株買いの計画を発表しました。

DCF法による目標株価は2,573ドルのため、2021年3月末時点の株価2,069ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が2.0倍(年率+7%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである23%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

クラウド事業は、競合他社と同様、高い増収率となっており、黒字化するとさらなる利益拡大が期待できます。

政府による規制リスクはありますが、魅力的な企業です。

GAFAMのなかでは、コロナ後の景気拡大の恩恵を享受しやすいので、株価が上昇し続けていますが、気にせず新規投資するか検討します。

フェイスブック(FB)決算分析 巨大企業にも関わらず高い増収率を維持 キャッシュフローも拡大
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とフェイスブックへの投資についてコメントします。会社概要フェイスブック(Facebook、FB)ホームページ(SECファイル):リンク先国:アメリカセクター:...
テンセント(0700.HK)決算分析と目標株価 売上・利益・キャッシュフロー急拡大 上場・非上場株投資も巨額
過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とテンセント・ホールディングスへの投資についてコメントします。会社概要テンセント・ホールディングス(Tencent、0700.HK)ホームページ(IR):リンク先国:...
タイトルとURLをコピーしました