コストコ(COST)決算分析と目標株価 世界最大の会員制倉庫型店 利益率は低いが、利益の大部分を会費で賄う 

食品・生活必需品小売り

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とコストコへの投資についてコメントします。

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会社概要

コストコ・ホールセール(Costco Wholesale Corporation、COST)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:生活必需品

産業グループ:食品・生活必需品小売り

サブ産業グループ:大型スーパーマーケット・スーパーマーケット

株式時価総額:1,669億ドル(世界ランキング第62位、2020年12月末)

コストコは、アメリカに本拠を置く、世界最大の会員制倉庫型店(ウェアハウス・クラブ)です。

世界中に800を超える倉庫店があり、会員数は1億人超です。

生活必需品セクターで第6位、食品・生活必需品小売りで第2位の浮動株調整後株式時価総額で、大型スーパーマーケット・スーパーマーケットに占めるコストコの浮動株調整後株式時価総額比率は37%です。

売上高(地域別)の推移

2021Q2(2020年12月−2021年2月期)の売上高は448億ドルと、前年同期比+14.6%となり、コンセンサス(437億ドル)を上回りました。

 

会費は8.8億ドルと、前年同期比+8.0%となり、売上高に占める比率は1.97%です。

 

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ:321億ドル、前年同期比+12.6%

・カナダ:60億ドル、前年同期比+14.7%

・その他:66億ドル、前年同期比+24.9%

 

地域別の売上高構成比は、アメリカが72%を占めます。

 

アメリカeコマースの売上高は、前年同期比+76%と、高い水準を維持しています。

 

(参考)過去5年間の売上高

過去5年間の増収率は年率+7.5%です。

 

利益(地域別)の推移

2021Q2(2020年12月−2021年2月期)の営業利益は13億ドルと、前年同期比+5.8%となり、営業利益率は3.0%と、前年同期の3.2%から悪化しました。

なお、営業利益に占める会費は66%です。

 

地域別の営業利益率は、以下の通りです。

 

2021Q2のEPSは2.14ドルと、コンセンサス(2.44ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは2.55ドルと、コンセンサス(2.43ドル)を上回りました。

 

キャッシュフローの推移

2021Q2(2020年12月−2021年2月期)の営業キャッシュフローは0.4億ドルと、前年同期比▲94%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は0.1%と、前年同期の1.6%から悪化しました。

 

2021Q2の設備投資額/売上高は1.3%と、前年同期の1.4%とほぼ同水準となりました。

 

2021Q2のフリーキャッシュフローは▲5億ドルと、前年同期比赤字転落となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は▲1.2%と、前年同期の0.2%から悪化しました。

 

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

 

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

2021Q2は特別配当の支払いがありました。

 

(参考)過去5年間の株主還元

FY2017は特別配当の支払いがありました。

 

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点、特別配当除く)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は2.6%、フリーキャッシュフロー利回りは3.9%です。

また、総還元利回りは0.9%(うち、配当利回りは0.8%)と、低下傾向にあります。

 

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向(特別配当除く)

過去4年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに、50%を下回っています。

 

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

過去5年間の平均増配率は年率+12.3%です。

別途、FY2015に5.0ドル、FY2017に7.0ドル、FY2021に10.0ドルの特別配当がありました。

なお、四半期配当は、0.65ドルから0.70ドルへ+7.7%の増配となりました。

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

過去5年間の発行済株式数は、ほぼ横ばいです。

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、5勝、2敗、1引き分けです。

 

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、5勝、2敗、1引き分けです。

 

株価上昇率

過去1年間(2020年3月から2021年2月末)の株価上昇率は+22.7%と、S&P500の株価上昇率+15.2%を上回りました。

 

株式市場全体の下落局面における株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

コストコは、下落相場に比較的強いと言えます。

 

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から10%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

 

(参考)過去5年間の株価上昇率

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.2%、金利が1%上昇した場合は6.1%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+0%、2年目〜10年目+4%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+0%、2年目〜10年目+7%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は352ドルとなります。

 

コストコ・ホールセール(Costco Wholesale Corporation、COST)への投資について

2021Q2(2020年12月−2021年2月期)の売上高は448億ドル(コンセンサス437億ドル)、非GAAP EPSは2.55ドル(コンセンサス2.43ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

DCF法による目標株価は352ドルのため、2021年2月末時点の株価331ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.7倍(年率+5.7%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが3%まで低下することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

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