ナスダック(NDAQ)決算分析と目標株価 ナスダック指数連動商品の残高は3,500億ドル超

ナスダック 取引所およびデータ提供会社

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とナスダックへの投資についてコメントします。

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会社概要

ナスダック(Nasdaq Inc.、NDAQ)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:金融

産業グループ:各種金融

サブ産業グループ:取引所およびデータ提供会社

株式時価総額:億ドル(2021年4月末、MSCI)

ナスダックは、アメリカに本拠を置く、現物株やデリバティブ等を取り扱う証券取引所です。

アメリカでは、6つのオプションを取り扱う証券取引所と、3つの現物株を取り扱う証券取引所を運営しています。

ナスダックの売上は、証券取引所の取引/精算関連収益以外に、ナスダックの市場データの外部販売収益、インデックスのライセンス収益、IR等ガバナンスコンサルティング収益などが挙げられます。

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売上高(セグメント別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は29億ドルと、前年度比+14.5%、過去5年間で年率+6.8%となりました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・デリバティブ/現物株/債券売買等:11.1億ドル、前年度比+21%

・上場、IR、ESGサービス:5.3億ドル、前年度比+7%

・市場データ/インデックス/分析:9.1億ドル、前年度比+17%

・市場テクノロジー:3.6億ドル、前年度比+6%

セグメント別の売上高構成比は、デリバティブ/現物株/債券売買等が38%、市場データ/インデックス/分析が31%を占めます。

オプション/先物の1日あたり平均取引高は前年度比▲7%、米国上場株式の1日あたり平均取引高は前年度比+44%となりました。

上場会社数は3,392社と、前年度比+8%となりました。

ナスダック指数連動商品のAUMは3,590億ドルと、前年度比+54%となりました。

利益(セグメント別)の推移

FY2020の営業利益は12億ドル(前年度比+21.3%)、営業利益率は42.5%と、前年度の40.1%から改善しました。

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

FY2020のEPSは5.59ドルと、前年度比+20.7%、過去5年間で年率+17.5%となりました。

キャッシュフローの推移

FY2020の営業キャッシュフローは13億ドルと、前年度比+30.0%、過去5年間で年率+11.5%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は43.1%と、前年度の38.0%から改善しました。

FY2020のフリーキャッシュフローは11億ドルと、前年度比+27.3%、過去5年間で年率+12.4%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は36.7%と、前年度の33.0%から改善しました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は4.2%、フリーキャッシュフロー利回りは4.8%です。

過去5年間の配当利回りは1.5〜2%程度です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去4年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに70%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは1.94ドルと、前年度比+4.9%、過去5年間で年率+16.6%となりました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲0.5%となりました。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われれています。

過去5年間のROICは1桁後半と、投資効率は低いです。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、4勝、4敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、8勝です。

株価上昇率

FY2020(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+23.9%と、S&P500(+16.3%)を上回りました。

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+17.9%と、S&P500(年率+12.9%)を上回りました。

競合他社(取引所およびデータ提供会社)の株価上昇率(HKExは香港ドル建て、JPXは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

ナスダック(NDAQ)の株価上昇率は、2020年の1年間で+24%と、12社平均(+29%)を下回り、12社中第7位となりました。

2018年1月から2020年12月末の3年間では+73%と、11社平均(+86%)を下回り、11社中第6位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から10%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

(参考)株価の推移(月末株価)

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.4%、金利が1%上昇した場合は6.3%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+〜10年目+7%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は189ドルとなります。

ナスダック(Nasdaq Inc.、NDAQ)への投資について

FY2020の売上高は29億ドルと、前年度比+14.5%、過去5年間で年率+6.8%となりました。

営業キャッシュフローマージンは43%と高水準です。

DCF法による目標株価は189ドルのため、2021年4月末時点の株価162ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が2.2倍(年率+8%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが55%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ナスダック100指数に連動するQQQ ETFは日本でも人気で、GAFAMが1/3超を占めています。

世界の株式市場に投資するVT ETFやMSCI指数に連動する投資信託がメインではあるものの、高い成長性が期待できるQQQも引き続き残高増が想定されます。

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