アマゾン(AMZN)決算分析と目標株価 利益率が高い世界シェア1位のAWSが売上拡大中 キャッシュフローも急拡大

アマゾン一般消費財・サービス

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアマゾンへの投資についてコメントします。

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会社概要

アマゾン(Amazon、AMZN)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:一般消費財・サービス

産業グループ:小売

サブ産業グループ:インターネット販売、通信販売

株式時価総額:1.7兆ドル(世界ランキング第4位、2021年6月末)

アマゾンは、アメリカに本拠を置く、ECサイトの運営やクラウドサービスを提供する企業です。

アマゾンプライム会員は2億人(2021年4月)を突破しました。

 

(参考)競合他社(インターネット販売、通信販売)の株式時価総額(2021年6月末)

 株式時価総額
(億ドル)
アマゾン(AMZN)17,350
アリババ・グループHD/阿里巴巴(BABA)6,151
メイトゥアン/美談(3690.HK)2,508
ピンデュオデュオ/拼多多(PDD)1,592
プロサス(PRX.AS)1,584
JDドットコム/京東集団(JD)1,244
ナスパーズ(NPN.JO)875
メルカドリブレ(MELI)777
クーパン(CPNG)725
ドアダッシュ(DASH)581
イーベイ(EBAY)478
JDヘルス・インターナショナル(6618.HK)461
デリバリー・ヒーロー(DHER.DE)333
チューイ(CHWY)331
ウェイフェア(W)329
ザランド(ZAL.DE)302
エッツィ(ETSY)262
トリップ・ドットコム・グループ/携程旅行網(TCOM)235
オカド・グループ(OCDO.L)215
ジャスト・イート・テイクアウェイ・ドットコム(TKWY.AS)194
ファーフェッチ(FTCH)179
ハローフレッシュ(HFG.DE)170
楽天グループ(4755.T)170
ビップショップHD/唯品会(VIPS)138

売上高(セグメント別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は3,861億ドルと、前年度比+37.6%、過去5年間で年率+29.3%となりました。

 

2021Q2(2021年4−6月期)の売上高は1,131億ドル(前年同期比+27.2%)と、コンセンサス(1,151億ドル)を下回りました。

 

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・北米:676億ドル、前年同期比+22%

・海外:307億ドル、前年同期比+36%

・AWS:148億ドル、前年同期比+37%

 

利益(セグメント別)の推移

FY2020の営業利益は229億ドルと、前年度比+57.5%、過去5年間で年率+59.3%となりました。

営業利益率は5.9%と、前年度の5.2%から改善しました。

 

2021Q2の営業利益は77億ドル(前年同期比+31.8%)と、コンセンサス(78.2億ドル)を下回りました。

 

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

 

FY2020のEPSは41.83ドルと、前年度比+81.8%、過去5年間で年率+101.8%となりました。

 

2021Q2のEPSは15.12ドル(前年同期比+46.8%)と、コンセンサス(12.32ドル)を上回りました。

 

キャッシュフローの推移

FY2020の営業キャッシュフローは661億ドルと、前年度比+71.5%、過去5年間で年率+40.8%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は17.1%と、前年度の13.7%から改善しました。

 

2021Q2の営業キャッシュフローは127億ドル(前年同期比▲38.3%)となりました。

 

FY2020のフリーキャッシュフローは259億ドルと、前年度比+19.7%、過去5年間で年率+28.7%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は6.7%と、前年度の7.7%から悪化しました。

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

配当、自社株買いともに実施なしです。

 

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は1.3%、フリーキャッシュフロー利回りは1.6%です。

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率+1.3%となりました。

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

売上高の実績値(コンセンサス比)は、過去8四半期中、7勝、1敗です。

EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去8半期中、6勝、2敗です。

 
売上高(ドル)GAAP EPS(ドル)
実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗
2019Q37006874.234.55×
2019Q48748616.473.96
2020Q17557415.016.11×
2020Q288981310.301.50
2020Q396192612.377.39
2020Q41256119714.097.13
2021Q11085104615.799.61
2021Q211311151×15.1212.32

 

株価上昇率

FY2020の株価上昇率は+76.3%と、S&P500(+16.3%)を上回りました。

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+37.0%と、S&P500(年率+12.9%)を大きく上回りました。

 

2021Q2の株価上昇率は+11.2%と、S&P500(+8.2%)を上回りました。

 

アマゾン(AMZN)の株価上昇率は、2020年の1年間で+76%と、13社平均(+91%)を下回り、13社中第5位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+178%と、11社平均(+125%)を上回り、11社中第2位となりました。

 

過去10年間(2011年7月から2021年6月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

S&P500と比較してドローダウンが大きい傾向があります。

最高値から20%以上下落した場合は、絶好の買い場です。

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを6.4%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目▲30%、2年目〜3年目+50%、4年目〜5年目+30%、6年目〜7年目+20%、8年目〜10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目▲30%、2年目〜3年目+50%、4年目〜6年目+30%、7年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目▲30%、2年目〜5年目+30%、6年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は3,475ドルとなります。

・メインシナリオ:3,475ドル

・アップサイドシナリオ:4,146ドル

・ダウンサイドシナリオ:2,034ドル

アマゾン(Amazon、AMZN)への投資について

2021Q2(2021年4−6月期)の売上高は1,131億ドルと、コンセンサス(1,151億ドル)を下回ったものの、EPSは15.12ドルと、コンセンサス(12.32ドル)を上回る実績となりました。

2021Q3のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:1,060億ドル〜1,120億ドル(前年同期比+10%〜16%、コンセンサス1,187億ドル)

・営業利益:25〜60億ドル(コロナ関連費用10億ドル見込む)

2021Q2の売上高およびガイダンスがコンセンサスを下回ったことが、市場ではネガティブに受け止められました。

DCF法による目標株価は3,475ドルのため、2021年6月末時点の株価3,440ドルと同水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が3.8倍(年率+14%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが10%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

コロナの恩恵で業績が急拡大しましたが、経済再開を受けて減速していく見通しです。

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