ネットフリックス(NFLX)決算分析と目標株価 高いクオリティで有料会員数は2億人超 値上げでキャッシュフロー拡大期待

ネットフリックスコミュニケーション・サービス

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とネットフリックスへの投資についてコメントします。

スポンサーリンク

会社概要

ネットフリックス(Netflix、NFLX)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:コミュニケーション・サービス

産業グループ:メディア・娯楽

サブ産業グループ:映画・娯楽

株式時価総額:2,342億ドル(世界ランキング第38位、2021年6月末)

ネットフリックスは、アメリカに本拠を置く、定額制動画配信サービスを提供する企業です。

 

(参考)競合他社(映画・娯楽)の株式時価総額(2021年6月末)

 株式時価総額
(億ドル)
ウォルト・ディズニー(DIS)3,194
ネットフリックス(NFLX)2,342
ロク(ROKU)608
スポティファイ・テクノロジー(SPOT)526
ヴィヴェンディ(VIV.PA)356
テンセント・ミュージック・エンターテインメント(TME)262
ライブ・ネーション・エンターテインメント(LYV)192
ワーナー・ミュージック・グループ(WMG)185

 

売上高(地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は250億ドルと、前年度比+24.0%、過去5年間で年率+29.8%となりました。

ネットフリックス

 

2021Q2(2021年4−6月期)の売上高は73.4億ドル(前年同期比+19.4%)と、コンセンサス(73.2億ドル)を上回りました。

ネットフリックス

 

地域別の売上高は、以下の通りです。

・北米:32億ドル、前年同期比+14%

・欧州/中東/アフリカ:24億ドル、前年同期比+27%

・ラテンアメリカ:9億ドル、前年同期比+10%

・アジアパシフィック:8億ドル、前年同期比+40%

地域別の売上高構成比は、北米が44%、欧州/中東/アフリカが33%、ラテンアメリカが12%、アジアパシフィックが11%を占めます。

ネットフリックス

 

地域別の有料会員数と1有料会員あたり平均収入の推移

2021年6月末時点の有料会員数は2.09億(前年同期比+8%)となりました。

有料会員純増数は前四半期比+150万と、ガイダンス(+100万)を上回りました。

ネットフリックス

 

2021年6月末時点の北米の有料会員数は7,395万人(前年同期比+1%)、1有料会員あたりの平均収入は14.54ドル(前年同期比+10%)となりました。

ネットフリックス

 

2021年6月末時点の欧州の有料会員数は6,870万人(前年同期比+12%)、1有料会員あたりの平均収入は11.66ドル(前年同期比+11%)となりました。

ネットフリックス

 

2021年6月末時点のラテンアメリカの有料会員数は3,866万人(前年同期比+7%)、1有料会員あたりの平均収入は7.50ドル(前年同期比+1%)となりました。

ネットフリックス

 

2021年6月末時点のアジアパシフィックの有料会員数は2,788万人(前年同期比+24%)、1有料会員あたりの平均収入は9.74ドル(前年同期比+9%)となりました。

ネットフリックス

 

利益の推移

FY2020の営業利益は46億ドルと、前年度比+76.1%、過去3年間で年率+76.2%となりました。

営業利益率は18.3%と、前年度の12.9%から改善しました。

ネットフリックス

 

2021Q2の営業利益は18億ドル(前年同期比+36.1%)となりました。

ネットフリックス

 

FY2020のEPSは6.08ドルと、前年度比+47.2%、過去5年間で年率+85.1%となりました。

ネットフリックス

 

2021Q2のEPSは2.97ドル(前年同期比+86.8%)と、コンセンサス(3.16ドル)を下回りました。

ネットフリックス

 

キャッシュフローの推移

FY2020の営業キャッシュフローは24億ドルと、黒字化しました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は9.7%と、前年度の▲14.3%から改善しました。

ネットフリックス

 

2021Q2の営業キャッシュフローは▲1億ドル(前年同期比赤字転落)となりました。

ネットフリックス

 

FY2020のフリーキャッシュフローは19億ドルと、黒字化しました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は7.7%と、前年度の▲16.2%から改善しました。

ネットフリックス

 

2021Q2のフリーキャッシュフローは▲2億ドル(前年同期比赤字転落)となりました。ネットフリックス

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

株主還元の実施はなしです。

ネットフリックス

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去3年間で年率+0.5%となりました。

ネットフリックス

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

売上高の実績値(コンセンサス比)は、過去8四半期中、7勝、1敗です。

EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去8半期中、3勝、5敗です。

 
売上高(ドル)GAAP EPS(ドル)
実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗
2019Q352.452.5×1.471.05
2019Q454.754.51.300.52
2020Q157.757.51.571.64×
2020Q261.560.81.591.83×
2020Q364.463.81.742.14×
2020Q466.466.21.191.41×
2021Q171.671.43.752.97
2021Q273.473.22.973.16×

 

株価上昇率

FY2020の株価上昇率は+67.1%と、S&P500(+16.3%)を上回りました。

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+36.4%と、S&P500(年率+12.9%)を大きく上回りました。

ネットフリックス

 

2021Q2の株価上昇率は+1.3%と、S&P500(+8.2%)を下回りました。

 

競合他社(映画・娯楽)の株価上昇率(VIV.PAはユーロ建て、その他はUSドル建て)は、以下の通りです。

ネットフリックス(NFLX)の株価上昇率は、2020年の1年間で+67%と、7社平均(+60%)を上回り、7社中第3位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+182%と、5社平均(+176%)を上回り、5社中第2位となりました。

 

過去10年間(2011年7月から2021年6月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から20%以上下落する局面が度々発生するので、その時が狙い目です。

ISRG

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

ISRG

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.7%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

ネットフリックス

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+0%、2年目+100%、3年目+50%、4年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+0%、2年目+100%、3年目+50%、4年目+30%、5年目+29%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+0%、2年目+100%、3年目+50%、4年目+15%、5年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は598ドルとなります。

・メインシナリオ:598ドル

・アップサイドシナリオ:867ドル

・ダウンサイドシナリオ:390ドル

 

ネットフリックス(Netflix、NFLX)への投資について

2021Q2(2021年4−6月期)の売上高は73.4億ドルと、コンセンサス(73.2億ドル)を上回ったものの、EPSは3.75ドルと、コンセンサス(2.97ドル)を下回る実績となりました。

有料会員純増数は+150万と、ガイダンス(+100万)を上回りました。

2021Q3のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:74.8億ドル(コンセンサス74.8億ドル)

・EPS:2.55ドル(コンセンサス2.17ドル)

・有料会員純増数:+350万(コンセンサス+590万)

決算発表を受けて、株価は下落しました。

DCF法による目標株価は598ドルのため、2021年6月末時点の株価528ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が3.4倍(年率+13%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが25%(FY2020:8%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ネットフリックスが提供する映画やドラマはクオリティが高く、コストパフォーマンスも高いので、引き続き値上げによる売上・キャッシュフロー増加も期待できそうですが、ビデオゲーム事業への新規参入がどうなるのか要注目です。

超長期で保有したい銘柄の1つです。

投資継続です。

タイトルとURLをコピーしました