テスラ(TSLA)決算分析と目標株価 納車台数は前年同期比+61%、平均販売価格は5万ドル以下へ

自動車・自動車部品

2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とテスラへの投資についてコメントします。

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会社概要

テスラ(Tesla、TSLA)

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国:アメリカ

セクター:一般消費財・サービス

産業グループ:自動車・自動車部品

サブ産業グループ:自動車製造

株式時価総額:6,689億ドル(世界ランキング第8位、2020年12月末)

浮動株調整後株式時価総額:5,263億ドル(2020年12月末、MSCI)

テスラは、アメリカに本拠を置く、電気自動車の製造・販売等を行う企業です。

世界株式市場で第6位、一般消費財・サービスセクターで第1位の浮動株調整後株式時価総額で、自動車製造に占めるテスラの浮動株調整後株式時価総額比率は40%です。

(参考)競合他社(自動車製造)の株式時価総額

一般消費財・サービスセクターの株式時価総額ランキング、リターン、配当利回り、PBR、PER、ROEの推移
世界の株式市場におけるセクター(GICS)構成比率以下のグラフは、世界の株式市場における各セクターの構成比率(2021年3月末、MSCI)となります。一般消費財・サービスセクターは、第3位(12.8%)です。...

売上高(セグメント別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は107.4億ドルと、前年同期比+45.5%となり、コンセンサス(104.6億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・自動車:93億ドル、前年同期比+46.3%

・その他:14億ドル、前年同期比+40.7%

温暖化ガス排出枠の売上高は4.0億ドルと、自動車売上のうち4.3%を占めます。

(参考)過去5年間の売上高

納車台数と平均販売価格の推移

納車台数は、以下の通りです。

・全体:18.1万台、前年同期比+61.2%

・モデルS/X:1.9万台、前年同期比▲2.6%

・モデル3/Y:16.2万台、前年同期比+74.6%

平均販売価格は4.93万ドルと、前年同期比▲11.3%となりました。

価格が相対的に低いモデル3/Yの販売数が増加したことから、平均販売価格が低下しました。

利益の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の粗利益は21億ドルと、前年同期比+48.5%となり、粗利益率は19.2%と、前年同期の18.8%から改善しました。

自動車の粗利益は22億ドルと、前年同期比+56.5%となり、粗利益率は24.1%と、前年同期の22.5%から改善し、コンセンサス(27.2%)を下回りました。

2020Q4のEPSは0.24ドルと、前年同期比+118.2%となり、コンセンサス(0.78ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは0.80ドルと、コンセンサス(1.05ドル)を下回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業キャッシュフローは30億ドルと、前年同期比+112.0%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は28.1%と、前年同期の19.3%から改善しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は10.7%と、前年同期の5.6%から増加しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは19億ドルと、前年同期比+84.6%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は17.4%と、前年同期の13.7%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

株主還元(配当、自社株買い)の推移

株主還元は実施なしです。

(参考)過去5年間の発行済株式数

売上高の実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去6四半期中、5勝、1敗です。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+743.4%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく上回りました。

競合他社(自動車製造)の株価上昇率(7203.T、7267.Tは日本円建て、VOW3.DE、DAI.DE、BMW.DEはユーロ建て、1211.HKは香港ドル建て)は、以下の通りです。

テスラ(TSLA)の株価上昇率は、2020年の1年間で+743%と、11社平均(+210%)を上回り、11社中第2位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+1,033%と、10社平均(+115%)を上回り、10社中第1位となりました。

(参考)過去5年間の株価上昇率

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを9.6%、金利が1%上昇した場合は10.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+200%、2年目〜4年目+50%、5年目+45%・・・と5%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+200%、2年目〜6年目+50%、7年目+45%・・・と5%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+200%、2年目+50%、3年目+45%・・・と5%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は849ドルとなります。

テスラ(Tesla、TSLA)株への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は107.4億ドル(前年同期比+46%)と、前年同期比+46%コンセンサス(104.6億ドル)を上回る実績となりました。

今後数年間は、納車台数の増加率が平均50%を達成する見通しとのことです。

DCF法による目標株価は849ドルのため、2021年1月末時点の株価794ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が24.4倍(年率+38%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが20%(FY2020:9%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ここ1-2年で株価は急騰しましたが、世間で言われているような、異常な割高銘柄ではない気がします(ツイッター上でのイーロン・マスク氏の行動は???であり、リスクでもあります)。

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