セールスフォース(CRM)決算分析と目標株価 CRM(顧客関係管理)やSFA(営業支援ツール)を提供する世界最大手

アプリケーション・ソフトウェア

2020年11月-2021年1月期(FY2021Q4)と過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とセールスフォースへの投資についてコメントします。

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会社概要

セールスフォース(Salesforce、CRM)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:アプリケーション・ソフトウェア

株式時価総額:2,042億ドル(世界ランキング第46位、2020年12月末)

セールスフォースは、アメリカに本拠を置く、CRM(Customer Relationship Management、顧客関係管理)やSFA(Sales Force Automation、営業支援ツール)を、サブスクリプション形態を中心にクラウド上で提供する世界最大手です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の売上高は58.2億ドルと、前年同期比+19.9%となり、コンセンサス(56.8億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・セールス:13.6億ドル、前年同期比+10.5%

・サービス:14.5億ドル、前年同期比+18.6%

・プラットフォーム(PaaS)等:18.1億ドル、前年同期比+26.0%

・マーケティング&コマース:8.7億ドル、前年同期比+26.9%

セグメント別の売上高構成比は、プラットフォーム等が33%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ:40.1億ドル、前年同期比+17.9%

・欧州/中東/アフリカ:12.5億ドル、前年同期比+23.7%

・アジアパシフィック:5.6億ドル、前年同期比+26.6%

(参考)過去5年間の売上高

利益の推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の営業利益は1.9億ドルと、前年同期比黒字転換となり、営業利益率は3.3%と、前年同期の▲0.7%から改善しました。

2021Q1のEPSは0.28ドルと、コンセンサス(0.06ドル)を上回りました。

なお、非GAAP EPSは1.04ドルと、コンセンサス(0.75ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の営業キャッシュフローは22億ドルと、前年同期比+33.2%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は37.4%と、前年同期比の33.6%から改善しました。

2021Q4の設備投資額/売上高は2.6%と、前年同期の2.8%から低下しました。

2021Q4のフリーキャッシュフローは20億ドルと、前年同期比+35.4%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は34.8%と、前年同期の30.8%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

株価上昇率

過去1年間(2020年2月から2021年1月末)の株価上昇率は+23.7%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を上回りました。

競合他社(アプリケーション・ソフトウェア)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

セールスフォース(CRM)の株価上昇率は、2020年の1年間で+37%と、12社平均(+119%)を下回りました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+118%と、9社平均(+393%)を下回りました。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを6.6%、金利が1%上昇した場合は7.6%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目+20%、6年目+19%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目+15%、6年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は223ドルとなります。

セールスフォース(Salesforce、CRM)への投資について

2021Q4(2020年11月−2021年1月期)の売上高は58.2億ドル(コンセンサス56.8億ドル)、非GAAP EPSは1.04ドル(コンセンサス0.75ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2022のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:256.5〜257.5億ドル(〜+21%、コンセンサス254.5億ドル)

・EPS:▲0.44〜▲0.42ドル

・非GAAP EPS:3.39〜3.41ドル(コンセンサス3.61ドル)

・営業キャッシュフロー:+10〜11%

2022Q1のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:58.75〜58.85億ドル(コンセンサス57.2億ドル)

・EPS:0.56〜0.57ドル

・非GAAP EPS:0.88〜0.89ドル(コンセンサス0.76ドル)

DCF法による目標株価は223ドルのため、2021年2月末時点の株価226ドルとほぼ同水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が4.0倍(年率+15%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである19%が一時17%まで落ち込むも、その後10年後に向けて19%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ビジネスチャットサービスを手掛けるスラック・テクノロジーズの買収効果が2022Q2後半から反映され、FY2022の売上高は6億ドル程度の増加が見込まれます。

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