アドビ(ADBE)決算分析と目標株価 ユーチューバー人気で画像・動画編集ツールが拡大 サブスクで大成功

アプリケーション・ソフトウェア

2020年9−11月期(FY2020Q4)と過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアドビへの投資についてコメントします。

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会社概要

アドビ(Adobe、ADBE)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:ソフトウェア・サービス

サブ産業グループ:アプリケーション・ソフトウェア

株式時価総額:2,399億ドル(世界ランキング第31位、2020年12月末)

アドビは、アメリカに本拠を置く、画像編集ソフトや動画編集ソフトなどの編集ツールおよびPDFや電子署名(デジタルメディア事業)に加え、顧客体験管理をスムーズにするなど法人向けマーケティングのサポート(デジタルエクスペリエンス事業)向けのソフトウェアを、サブスクリプション形態を中心にクラウド上で提供する企業です。

情報技術セクターで第9位、ソフトウェア・サービスで第5位の浮動株調整後株式時価総額で、アプリケーション・ソフトウェアに占めるアドビの浮動株調整後株式時価総額比率は16%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2020Q4(2020年9−11月期)の売上高は34.2億ドルと、前年同期比+14.4%となり、コンセンサス(33.6億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・デジタルメディア:25.0億ドル、前年同期比+20.1%

・デジタルエクスペリエンス:8.2億ドル、前年同期比+10.2%

・出版&広告:1.1億ドル、前年同期比▲35.7%

セグメント別の売上高構成比は、デジタルメディアが73%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ:19.7億ドル、前年同期比+12.2%

・欧州/中東/アフリカ:9.1億ドル、前年同期比+15.1%

・アジア:5.4億ドル、前年同期比+22.0%

(参考)過去5年間の売上高

利益(セグメント別)の推移

2020Q4(2020年9−11月期)の営業利益は12.2億ドルと、前年同期比+25.3%となり、営業利益率は35.5%と、前年同期の32.4%から改善しました。

セグメント別の粗利益率は、以下の通りです。

2020Q4のEPSは4.64ドルと、前年同期比+166.7%となり、コンセンサス(4.11ドル)を上回りました。

なお、非GAAP EPSは2.81ドルと、コンセンサス(2.66ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年9−11月期)の営業キャッシュフローは17.8億ドルと、前年同期比+29.5%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は52.0%と、前年同期比の46.0%から改善しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は3.2%と、前年同期の3.1%とほぼ同水準でした。

2020Q4のフリーキャッシュフローは16.7億ドルと、前年同期比+30.5%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は48.9%と、前年同期の42.8%から改善しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

株価上昇率

過去1年間(2019年12月から2020年11月末)の株価上昇率は+54.6%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく上回りました。

アドビ(ADBE)の株価上昇率は、2020年の1年間で+52%と、12社平均(+119%)を下回りました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+185%と、9社平均(+393%)を下回りました。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを6.2%、金利が1%上昇した場合は7.1%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜5年目+15%、6年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目から10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は512ドルとなります。

アドビ(Adobe、ADBE)への投資について

2020Q4(2020年9−11月期)の売上高は34.2億ドル(コンセンサス33.6億ドル)、非GAAP EPSは2.81ドル(コンセンサス2.66ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:〜151.5億ドル(コンセンサス128.1億ドル)

・デジタルメディア:〜+19%

・デジタルエクスペリエンス:〜+19%

・EPS:〜8.57ドル

・非GAAP EPS:〜11.20ドル(コンセンサス9.95ドル)

2021Q1(2020年12月−2021年2月期)のガイダンスは、以下の通りです。

・全体:〜37.5億ドル(コンセンサス33.6億ドル)

・デジタルメディア:〜+26%

・デジタルエクスペリエンス:〜+19%

・EPS:〜2.19ドル

・非GAAP EPS:〜2.78ドル(コンセンサス2.59ドル)

DCF法による目標株価は512ドルのため、2021年1月末時点の株価459ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が3.5倍(年率+13%)、FY2021のフリーキャッシュフローマージンである41%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

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