アップル(AAPL)決算分析と目標株価 非常に高い投資効率(ROIC)、積極的な自社株買いで総還元利回りは4%超

情報技術

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とアップルへの投資についてコメントします。

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会社概要

アップル(Apple、AAPL)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:情報技術

産業グループ:テクノロジー・ハードウェアおよび機器

サブ産業グループ:テクノロジー ハードウェア・コンピュータ記憶装置・周辺機器

株式時価総額:2.3兆ドル(世界ランキング第1位、2020年12月末)

アップルは、アメリカに本拠を置く、パソコン及びスマートフォン、ソフトウェア、サービス等の設計や製造を手掛ける企業です。

世界株式市場およびアメリカ株式市場および情報技術セクターで第1位の浮動株調整後株式時価総額(2020年12月末、MSCI)で、テクノロジー ハードウェア・コンピュータ記憶装置・周辺機器に占めるアップルの浮動株調整後株式時価総額比率は76%です。

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売上高(セグメント別)の推移

2021Q2(2021年1−3月期)の売上高は896億ドル(前年同期比+53.6%)と、コンセンサス(773億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・iPhone:479億ドル(コンセンサス408億ドル)、前年同期比+66%

・Mac:91億ドル(コンセンサス69億ドル)、前年同期比+70%

・iPad:78億ドル(コンセンサス58億ドル)、前年同期比+79%

・ウェアラブル等:78億ドル(コンセンサス75億ドル)、前年同期比+25%

・サービス:169億ドル(コンセンサス155億ドル)、前年同期比+27%

セグメント別の売上高構成比は、iPhoneが54%、サービスが19%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ大陸:343億ドル、前年同期比+35%

・欧州/インド/中東/アフリカ:223億ドル、前年同期比+56%

・中国/香港/台湾:177億ドル、前年同期比+87%

・日本:77億ドル、前年同期比+49%

・その他アジアパシフィック:75億ドル、前年同期比+94%

地域別の売上高構成比は、アメリカ大陸が38%、欧州/インド/中東/アフリカが25%、中国/香港/台湾が20%を占めます。

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率+3.3%となりました。

利益(セグメント別)の推移

2021Q2(2021年1−3月期)の営業利益は275億ドル(前年同期比+114%)、営業利益率は30.7%と、前年同期の22.0%から改善しました。

セグメント別の粗利益率は、以下の通りです。

2021Q2のiPhone等のプロダクトの粗利益率は36.1%と、前年同期の30.3%から改善し、サービスの粗利益率は70.1%と、前年同期の65.4%から改善しました。

2021Q2のEPSは1.40ドル(前年同期比+119%)と、コンセンサス(0.98ドル)を上回りました。

(参考)過去5年間のEPS

EPSは、過去5年間で年率+7.3%となりました。

キャッシュフローの推移

2021Q2(2021年1−3月期)の営業キャッシュフローは240億ドル(前年同期比+80%)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は26.8%と、前年同期の22.8%から改善しました。

2021Q2のフリーキャッシュフローは217億ドル(前年同期比+89%)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は24.2%と、前年同期の19.6%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去3年間で年率+8.3%、過去5年間で年率▲0.1%となりました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去3年間で年率+13.0%、過去5年間で年率+1.0%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は2.8%、フリーキャッシュフロー利回りは3.6%です。

過去5年間の総還元利回りは4%超です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに、30%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは0.795ドルと、前年度比+6.0%、過去5年間で年率+10.2%となりました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲5.4%となりました。

投資効率(ROIC、ROE)の推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われれています。

過去5年間のROICは100%以上となっており、0が1桁多いほど非常に投資効率が高いと言えます。

売上高(セグメント別)およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

以下のグラフは、iphone売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、Mac売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、4勝、3敗です。

以下のグラフは、iPad売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、5勝、2敗です。

以下のグラフは、ウェアラブル売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、サービス売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

株価上昇率

過去1年間(2020年4月から2021年3月末)の株価上昇率は+92.2%と、S&P500の株価上昇率+53.7%を上回りました。

競合他社(情報技術セクター)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

アップル(AAPL)の株価上昇率は、2020年の1年間で+81%と、12社平均(+54%)を上回り、12社中第4位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+214%と、12社平均(+144%)を上回り、12社中第2位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

過去3回大きなドローダウンが発生しているため、投資タイミングという意味では難しい銘柄です。

最高値から30%程度下落した場合には、絶好の買い場とは言えます。

(参考)過去5年間の株価上昇率(会計年度ベース)

過去5年間(2015年10月から2020年9月末)の株価上昇率は年率+33.2%と、S&P500(年率+11.9%)を大きく上回りました。

(参考)株価の推移(月末株価)

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.6%、金利が1%上昇した場合は6.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+20%、2年目〜4年目+10%、5年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+20%、2年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+20%、2年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は142ドルとなります。

アップル(Apple、AAPL)への投資について

2021Q2(2021年1−3月期)の売上高は896億ドル(コンセンサス773億ドル)、EPSは1.40ドル(コンセンサス0.98ドル)と、これまでと同様、コンセンサスを上回る実績となりました。

iPhoneの売上高は479億ドル(コンセンサス408億ドル)、サービスの売上高は169億ドル(155億ドル)と、他の全てのセグメントも含めてコンセンサスを上回りました。

また、四半期配当を0.205ドルから0.22ドルへ増配(+7.3%)と、900億ドルの自社株買い追加も発表されました。

DCF法による目標株価は142ドルのため、2021年3月末時点の株価122ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.9倍(年率+6%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが30%(FY2020:27%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

自社株買いに積極的なので、発行済株式数の減少による株価上昇も可能です。

ROICがびっくりするほど高く、株主としては最高の投資効率先のため、バフェットが集中投資する理由がわかります。

投資継続です。

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