ヴィーバ・システムズ(VEEV)決算分析と目標株価 製薬会社向けCRM(顧客関係管理)等をクラウドベースで提供する最大手

ヘルスケア機器・サービス

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とヴィーバ・システムズへの投資についてコメントします。

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会社概要

ヴィーバ・システムズ(Veeva Systems Inc.、VEEV)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:ヘルスケア

産業グループ:ヘルスケア機器・サービス

サブ産業グループ:ヘルスケア・テクノロジー

株式時価総額:445億ドル(2021年5月末)

ヴィーバ・システムズは、アメリカに本拠を置く、製薬会社向けに、顧客関係管理(CRM)や文書管理などソフトウェアをクラウドベースで提供する企業です。

創業者のピーター・ガスナーは、セールスフォースでCRMのプラットフォームを構築しました。

ヴィーバ・システムズのCRMはセールスフォースのクラウドプラットフォームに接続されているため、セールスフォースとの競合はありません。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2022Q1(2021年2−4月期)の売上高は4.3億ドル(前年同期比+28.6%)と、コンセンサス(4.1億ドル)を上回りました。

顧客数は、1,000件を超えました。

2022Q1の1株あたり売上高は前年同期比+26%、PSR(売上高は各四半期の売上高×4倍、株価は各会計四半期末)は24.4倍となりました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・サブスクリプション:3.4億ドル、前年同期比+26%

・その他:0.9億ドル、前年同期比+38%

セグメント別の売上高構成比は、サブスクリプションが79%、その他が21%を占めます。

請求額(会計上未認識だが顧客と契約済みの案件も含めた売上高)は4.2億ドル(前年度比+26%)となりました。

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率+69.9%となりました。

利益の推移

2022Q1の非GAAP EBITDAは1.8億ドル(前年同期比+40%)、非GAAP 営業利益率は41.8%と、前年同期の38.5%から改善しました。

2022Q1のEPSは0.71ドルと、コンセンサス(0.61ドル)を上回りました。

非GAAP EPSは0.91ドル(前年同期比+37.9%)と、コンセンサス(0.78ドル)を上回りました。

(参考)過去5年間のEPS

非GAAP EPSは、過去5年間で年率+42.0%となりました。

キャッシュフローの推移

2022Q1の営業キャッシュフローは4.8億ドル(前年同期比+69.5%)となりました。

2022Q1のフリーキャッシュフローは4.8億ドル(前年同期比+68.6%)となりました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去5年間で年率+47.1%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は37.6%と、前年度の39.6%から悪化しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去5年間で年率+55.9%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は37.0%と、前年度の39.2%から悪化しました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

株主還元の実施はなしです。

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2021の益利回り(PERの逆数)は0.9%、フリーキャッシュフロー利回りは1.2%です。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率+2.1%となりました。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去9四半期中、9勝です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去9四半期中、8勝、1引き分けです。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去9四半期中、9勝です。

株価上昇率

過去1年間(2020年5月から2021年4月末)の株価上昇率は+48.0%と、S&P500の株価上昇率+43.6%を上回りました。

競合他社(ヘルスケア・テクノロジー)の株価上昇率(M3は日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

ヴィーバ・システムズ(VEEV)の株価上昇率は、2020年の1年間で+94%と、8社平均(+81%)を上回り、8社中第4位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+392%と、6社平均(+240%)を上回り、6社中第2位となりました。

2013年10月から2021年5月のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

近年は、最高値から15%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

(参考)過去5年間の株価上昇率

過去5年間(2016年2月から2021年1月末)の株価上昇率は年率+62.9%と、S&P500(年率+13.9%)を大きく上回りました。

(参考)株価の推移(月末株価)

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.4%、金利が1%上昇した場合は6.4%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜2年目+25%、3年目〜8年目+20%、9年目〜10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜5年目+25%、6年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+25%、2年目〜4年目+20%、5年目〜10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は314ドルとなります。

ヴィーバ・システムズ(Veeva Systems Inc.、VEEV)への投資について

2022Q1(2021年2−4月期)の売上高は4.3億ドル(コンセンサス4.12億ドル)、非GAAP EPSは0.91ドル(コンセンサス0.78ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2022のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:18.15〜18.25億ドル

・非GAAP 営業利益:7.1億ドル

・非GAAP EPS:3.49ドル

DCF法による目標株価は314ドルのため、2021年5月末時点の株価291ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が5.7倍(年率+19%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが40%(FY2021:37%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ヘルスケアセクターのなかでは、成長率は比較的高いうえに、キャッシュフローマージンが高く、魅力的です。

ただ、製薬業界向けのセールスフォースと言われるくらいなので、情報技術セクターとしてみると、普通です。

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