レキットベンキーザー(RKT.L)決算分析と目標株価 ハンドソープ(ミューズ)などの大手日用品メーカー イギリスの優良株 

家庭用品・パーソナル用品

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とレキットベンキーザーへの投資についてコメントします。

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会社概要

レキットベンキーザー(Reckitt Benckiser、RKT.L)

ホームページ(IR):リンク先

国:イギリス

セクター:生活必需品

産業グループ:家庭用品・パーソナル用品

サブ産業グループ:家庭用品

浮動株調整後株式時価総額:636億ドル(2020年12月末、MSCI)

レキットベンキーザーは、イギリスに本拠を置く大手日用品メーカーです。

ブランドとしては、ニキビ治療薬のクレアラシル、芳香剤のエアウィック、水軟化剤液のカルゴン、フットケアのドクターショール、トイレクリーナーのライゾールなど様々あり、日本ではハンドソープのミューズが有名です。

生活必需品セクターの家庭用品・パーソナル用品では第5位の浮動株調整後株式時価総額で、家庭用品に占めるレキットベンキーザーの株式時価総額比率は9%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は140億ポンドと、前年度比+8.9%、過去5年間では年率+9.5%となりました。

FY2020の売上高増加率(為替除く)のうち、数量が+9.6%、価格が+2.2%となりました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・衛生:58億ポンド、前年度比+15.6%

・健康:49億ポンド、前年度比+9.6%

・栄養:33億ポンド、前年度比▲2.0%

セグメント別の売上高構成比は、衛生が42%、健康が35%、栄養が23%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・北米:43億ポンド、前年度比+22.5%

・欧州:45億ポンド、前年度比+6.7%

・新興国:52億ポンド、前年度比+1.5%

地域別の売上高構成比は、北米が31%、欧州が32%、新興国が37%を占めます。

利益(セグメント別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の非GAAP 営業利益は33億ポンドと、前年比▲2.0%、過去5年間では年率+6.8%となりました。

営業利益率は23.6%と、前年度の26.2%から悪化しました。

セグメント別の非GAAP 営業利益率は、以下の通りです。

FY2020の非GAAP EPSは3.27ポンドと、前年度比▲6.3%、過去5年間では年率+4.8%となりました。

キャッシュフローの推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業キャッシュフローは35億ポンドと、前年度比+149%、過去5年間では年率+14.5%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は25.1%と、前年度の11.0%から改善しました。

FY2020の設備投資額/売上高は3.5%と、前年度の3.4%とほぼ同水準となりました。

FY2020のフリーキャッシュフローは30億ポンドと、前年度比+213%、過去5年間では年率+13.6%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は21.7%と、前年度の7.5%から改善しました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の支払配当総額は12億ポンドと、フリーキャッシュフローの範囲内です。

自社株買いは、4年連続で実施なしです。

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は2.4%、フリーキャッシュフロー利回りは6.5%、配当利回りは2.7%です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

FY2020の配当性向は、利益ベースで100%を超えていますが、キャッシュフローベースでは41%です。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

過去5年間の増配率は年率+4.7%ですが、FY2020は配当据え置きとなりました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

過去5年間の発行済株式数はほぼ横ばいです。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われています。

過去5年間のROIC(非GAAP)は10%程度と、投資効率が若干高いと言えます。

株価上昇率

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+4%(年率+0.8%)と、世界株式を投資対象とするVT ETFの上昇率+61%(年率+9.9%)を下回りました。

競合他社(家庭用品・パーソナル用品)の株価上昇率(RBはポンド建て、L’orealはユーロ建て、Kao/Shiseido/Unicharmは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

レキットベンキーザー(RB)の株価上昇率は、2020年の1年間で+7%と、12社平均(+13%)を下回り、12社中第8位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では▲5%と、12社平均(+39%)を下回り、12社中第12位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から20%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

なお、2017年5月が最高値で、株価は全回復していません。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを4.2%、金利が1%上昇した場合は5.0%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ポンド)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜8年目▲1%、9年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+2%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目▲3%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は83ポンドとなります。

レキットベンキーザー(Reckitt Benckiser、RKT.L)への投資について

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は140億ポンドと、前年度比+8.9%となりました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:+0〜2%

DCF法による目標株価は83ポンドのため、2021年2月末時点の株価60ポンドより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.0倍(年率+0%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが20%(FY2020:22%)まで低下することを想定したので、フリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

新型コロナウイルスの影響により、消毒製品等が売れたことで業績が拡大しましたが、今後は横ばいが想定されます。

厳しい想定を置いたとしても、株価は割安感があります。

生活必需品セクターの家庭用品では、P&G、コルゲート・パーモリーブの次に株式時価総額が大きく、地域分散の観点からも魅力的です。

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