エシロールルックスオティカ(EL.PA)決算分析と目標株価 世界最大のアイウェアメーカーとレンズメーカーが合併して誕生 

耐久消費財・アパレル

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とエシロールルックスオティカへの投資についてコメントします。

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会社概要

エシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica SA、EL.PA)

ホームページ(IR):リンク先

国:フランス

セクター:一般消費財・サービス

産業グループ:耐久消費財・アパレル

サブ産業グループ:アパレル・アクセサリー・贅沢品

浮動株調整後株式時価総額:444億ドル(2020年12月末、MSCI)

エシロールルックスオティカは、フランスに本拠を置く、世界最大のレンズメーカーであるエシロール(フランス)と世界最大のアイウェアメーカーで眼鏡フレームに強いルックスオティカ(イタリア)が2018年に合併して誕生した持株会社です。

ルックスオティカは、主力商品であるRay-Ban(レイバン)などを傘下に置きつつ、ブルガリなどの有名ブランドの眼鏡をライセンス生産しています。

一般消費財・サービスセクターの耐久消費財・アパレルで第7位の浮動株調整後株式時価総額で、アパレル・アクセサリー・贅沢品に占めるエシロールルックスオティカの浮動株調整後株式時価総額比率は8%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は144億ユーロと、前年度比▲17.0%となりました。

eコマースの売上高は12億ユーロ(前年度比+40%)となりました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・エシロール/レンズ&光学機器:60億ユーロ、前年度比▲12.2%

・エシロール/サングラス&老眼鏡:6億ユーロ、前年度比▲19.6%

・エシロール/眼鏡関連の備品類:2億ユーロ、前年度比▲28.5%

・ルックスオティカ/卸売:25億ユーロ、前年度比▲27.0%

・ルックスオティカ/小売:52億ユーロ、前年度比▲16.2%

セグメント別の売上高構成比は、エシロール/レンズ&光学機器が41%、ルックスオティカ/小売が36%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・北米:79億ユーロ、前年度比▲13.6%

・欧州:35億ユーロ、前年度比▲18.6%

・アジア/オセアニア/アフリカ:24億ユーロ、前年度比▲18.3%

・ラテンアメリカ:7億ユーロ、前年度比▲35.8%

地域別の売上高構成比は、北米が55%、欧州が24%を占めます。

利益の推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業利益は5億ユーロと、前年度比▲73.1%となり、営業利益率は3.1%と、前年度の9.6%から低下しました。

FY2020のEPSは0.19ユーロと、前年度比▲92.2%となりました。

キャッシュフローの推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業キャッシュフローは30億ユーロと、前年度比▲10.5%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は20.5%と、前年度の19.0%から改善しました。

FY2020の設備投資額/売上高は4.5%と、前年度の5.2%から低下しました。

FY2020のフリーキャッシュフローは23億ユーロと、前年度比▲3.4%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は16.0%と、前年度の13.8%から改善しました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の支払配当総額は5億ユーロ、自社株買いは2億ユーロと、フリーキャッシュフローの範囲内です。

(参考)過去4年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

(参考)過去4年間の配当性向、総還元性向

(参考)過去4年間のDPS(1株当たり配当金)

(参考)過去4年間の発行済株式数

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われれています。

合併後のROICは3%前後と、投資効率は低いと言えます。

株価上昇率

過去4年間(2017年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+19%(年率+4.4%)と、世界株式を投資対象とするVT ETFの上昇率+52%(年率+11.0%)を下回りました。

競合他社(耐久消費財・アパレル)の株価上昇率(NKE、LULU、PTONはドル建て、LVMH、Addias、Kering、Essilor、Hermesはユーロ建て、Richemontはスイスフラン建て、Sonyは日本円建て)は、以下の通りです。

エシロールルックスオティカ(Essilor)の株価上昇率は、2020年の1年間で▲6%と、10社平均(+59%)を下回り、10社中第9位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+11%と、9社平均(+100%)を下回り、9社中第8位となりました。

(参考)株価の推移(月末株価)

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.3%、金利が1%上昇した場合は6.2%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ユーロ)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目〜10年目+8%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目〜10年目+8%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目〜10年目+3%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は155ユーロとなります。

エシロールルックスオティカ(EssilorLuxottica SA、EL.PA)への投資について

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は144億ユーロと、前年度比▲17.0%となりました。

営業キャッシュフローマージンは20%程度と、比較的高い水準です。

合併後のROICは3%程度と、投資効率は低い水準です。

DCF法による目標株価は155ユーロのため、2021年2月末時点の株価135ユーロより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.9倍(年率+7%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである16%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

ナイキやLVMH等、競合他社の方が魅力的です。

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