ルルレモン・アスレティカ(LULU)決算分析と目標株価 カナダ発のヨガ等スポーツウェアメーカー 利益率の高い直販が好調

ルルレモン耐久消費財・アパレル

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とルルレモン・アスレティカへの投資についてコメントします。

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会社概要

ルルレモン・アスレティカ(Lululemon Athletica Inc.、LULU)

ホームページ:リンク先

国:カナダ(MSCI:アメリカ)

セクター:一般消費財・サービス

産業グループ:耐久消費財・アパレル

サブ産業グループ:アパレル・アクセサリー・贅沢品

株式時価総額:494億ドル(2021年6月末)

ルルレモン・アスレティカは、カナダに本拠を置く、カナダ発のヨガやランニング等向けスポーツウェアメーカーです。

 

(参考)競合他社(アパレル・アクセサリー・贅沢品、履物)の株式時価総額(2021年6月末)

 株式時価総額
(億ドル)
LVMH モエヘネシー・ルイヴィトン(MC.PA)3,975
ナイキ(NKE)2,441
エルメス(RMS.PA)1,521
クリスチャン・ディオール(CDI.PA)1,473
ケリング(KER.PA)1,094
エシロールルックスオティカ(EL.PA)823
アディダス(ADS.DE)731
リシュモン(CFR.SW)694
アンタ・スポーツ・プロダクツ/安踏体育用品(2020.HK)637
ルルレモン・アスレティカ(LULU)494
シェンジョウ・インターナショナル/申洲国際(2313.HK)382
VFコーポレーション(VFC)322
リー・ニン/李寧(2331.HK)309
プラダ(1913.HK)193
モンクレール(MONC.MI)183
スウォッチ・グループ(UHR.SW)178
プーマ(PUM.DE)177
タペストリー(TPR)121
バーバリー・グループ(BRBY.L)116

 

売上高(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年2月-2021年1月期)の売上高は44億ドルと、前年度比+10.6%、過去5年間で年率+16.4%となりました。

 

2021Q2(2021年5-7月期)の売上高は14.5億ドル(前年同期比+60.7%)と、コンセンサス(13.3億ドル)を上回りました。

 

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・直営:7.0億ドル、前年同期比+142%

・直販(eコマース):6.0億ドル、前年同期比+8%

・その他:1.6億ドル、前年同期比+157%

セグメント別の売上高構成比は、直営が48%、直販が41%、その他が11%を占めます。

 

地域別の売上高構成比は、アメリカが71%、カナダが15%、その他が14%を占めます。

 

カテゴリー別の売上高構成比は、女性用が69%、男性用が22%、その他が9%を占めます。

 

利益(地域別)の推移

FY2020の営業利益は8.2億ドルと、前年度比▲7.8%、過去3年間で年率+21.6%となりました。

営業利益率は18.6%と、前年度の22.3%から悪化しました。

 

2021Q2の営業利益は2.9億ドル(前年比+133.9%)となりました。

 

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

直販の営業利益率は40%以上と、高い水準です。

 

FY2020のEPSは4.50ドルと、前年度比▲8.7%、過去5年間で年率+18.9%となりました。

 

2021Q2のEPSは1.59ドルと、コンセンサス(1.19ドル)を上回りました。

非GAAP EPSは1.65ドルと、コンセンサス(1.19ドル)を上回りました。

 

キャッシュフローの推移

FY2020の営業キャッシュフローは8.0億ドルと、前年度比+20.0%、過去5年間で年率+22.0%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は18.2%と、前年度の16.8%から改善しました。

 

2021Q2の営業キャッシュフローは2.9億ドル(前年同期比+57.6%)となりました。

 

FY2020のフリーキャッシュフローは5.7億ドルと、前年度比+48.6%、過去5年間で年率+30.1%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は13.0%と、前年度の9.7%から改善しました。

 

2021Q2のフリーキャッシュフローは2.1億ドル(前年同期比+59.6%)となりした。

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

無配です。

 

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は1.4%、フリーキャッシュフロー利回りは1.3%です。

 

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲1.4%となりました。

 

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われています。

過去5年間のROICは30%程度と、投資効率は高いです。

 

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

売上高の実績値(コンセンサス比)は、過去10四半期中、9勝、1敗です。

EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去10四半期中、9勝、1敗です。

非GAAP EPSの実績値(コンセンサス比)は、過去5四半期中、5勝です。

 
売上高(ドル)GAAP EPS(ドル)非GAAP EPS(ドル)
実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗実績値コンセンサス勝敗
2019Q17.87.60.740.70   
2019Q28.88.50.960.89   
2019Q39.29.00.960.93   
2019Q414.013.82.282.25   
2020Q16.57.0×0.220.26×   
2020Q29.08.50.660.550.740.56
2020Q311.210.11.100.891.160.88
2020Q417.316.62.522.482.582.49
2021Q112.311.31.110.901.160.91
2021Q214.513.31.591.191.651.19

 

株価上昇率

FY2020の株価上昇率は+37.3%と、S&P500(+15.2%)を上回りました。

過去5年間(2016年2月から2021年1月末)の株価上昇率は年率+39.6%と、S&P500(年率+13.9%)を大きく上回りました。

 

2021Q2の株価上昇率は+19.4%と、S&P500(+5.1%)を上回りました。

 

競合他社(アパレル・アクセサリー・贅沢品、履物)の株価上昇率(MC.PA、RMS.PA、CDI.PA、KER.PA、ADS.DE、MONC.MI、PUM.DEはユーロ建て、CFR.SW、UHR.SWはスイスフラン建て、2020.HK、2313.HK、2331.HK、1913.HKは香港ドル建て、BRBY.Lはポンド建て)は、以下の通りです。

ルルレモン・アスレティカ(LULU)の株価上昇率は、2020年の1年間で+50%と、19社平均(+25%)を上回り、19社中第4位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+343%と、19社平均(+118%)を上回り、19社中第2位となりました。

 

過去10年間(2011年9月から2021年8月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

 

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを6.1%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+50%、2年目〜4年目+25%、5年目〜7年目+20%、8年目〜10年目+15%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+50%、2年目〜4年目+25%、5年目〜10年目+20%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+50%、2年目〜6年目+20%、7年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は433ドルとなります。

・メインシナリオ:433ドル

・アップサイドシナリオ:480ドル

・ダウンサイドシナリオ:323ドル

ルルレモン・アスレティカ(Lululemon Athletica Inc.、LULU)への投資について

2021Q2(2021年5-7月期)の売上高は14.5億ドル(コンセンサス13.3億ドル)、非GAAP EPSは1.65ドル(コンセンサス1.19ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:61.9億ドル〜62.6億ドル(コンセンサス59.8億ドル)

・非GAAP EPS:7.38〜7.48ドル(コンセンサス6.90ドル)

DCF法による目標株価は433ドルのため、2021年8月末時点の株価400ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が5.1倍(年率+18%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが20%まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

投資効率が高いことや、相対的に高い増収率が引き続き期待できるから、株価が急落した局面では投資したい銘柄です。

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