ペプシコ(PEP)決算分析と目標株価 49年連続増配へ 自社株買いも毎四半期実施

食品・飲料・タバコ

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とペプシコへの投資についてコメントします。

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会社概要

ペプシコ(Pepsico、PEP)

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国:アメリカ

セクター:生活必需品

産業グループ:食品・飲料・タバコ

サブ産業グループ:清涼飲料

株式時価総額:2,049億ドル(世界ランキング第43位、2020年12月末)

ペプシコは、アメリカに本拠を置く、食品や清涼飲料等を製造・販売する企業です。

生活必需品セクターで第4位、食品・飲料・タバコで第3位の浮動株調整後株式時価総額(2020年12月、MSCI)で、清涼飲料に占めるペプシコの浮動株調整後株式時価総額比率は38%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は148億ドルと、前年同期比+6.8%となり、コンセンサス(145億ドル)を上回りました。

オーガニック・グロース(有機的成長)は前年同期比+2.4%と、コンセンサス(+1.7%)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・北米フリトレー(菓子等):42億ドル、前年同期比+4%

・北米クエーカーフーズ(シリアル等):6億ドル、前年同期比+2%

・北米飲料:51億ドル、前年同期比+5%

・ラテンアメリカ:12億ドル、前年同期比▲5%

・欧州:18億ドル、前年同期比▲2%

・アフリカ/中東/南アジア:9億ドル、前年同期比+40%

・アジアパシフィック:9億ドル、前年同期比+70%

セグメント別の売上高構成比は、北米飲料が34%、北米フリトレーが29%を占めます。

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率+2.2%となりました。

利益の推移

2021Q1の営業利益は23億ドル(前年同期比+20.2%)、営業利益率は15.6%と、前年同期の13.9%から改善しました。

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

2021Q1のEPSは1.24ドル(前年同期比+29.2%)と、コンセンサス(1.11ドル)を上回りました。

非GAAP EPSは1.21ドル(前年同期比+13.1%)と、コンセンサス(1.12ドル)を上回りました。

(参考)過去5年間のEPS

EPSは、過去5年間で年率+6.9%となりました。

非GAAP EPSは、過去5年間で年率+3.8%となりました。

キャッシュフローの推移

2021Q1の営業キャッシュフローは▲7億ドル(前年同期比同水準)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は▲4.9%と、前年同期の▲5.4%と同水準となりました。

2021Q1のフリーキャッシュフローは▲12億ドル(前年同期比同水準)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は▲8.0%と、前年同期の▲8.9%と同水準となりました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去5年間で年率▲0.5%となりました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去5年間で年率▲4.7%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いは、毎四半期実施しています。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は3.5%、フリーキャッシュフロー利回りは3.1%です。

過去5年間の配当利回りは3%前後、総還元利回りは4%前後です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに100%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは4.02ドルと、前年度比+6.1%、過去5年間では年率+7.8%です。

四半期配当は0.955ドルから1.0225ドルへ+5%増配することを発表しました。

49年連続増配です。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲1.3%となりました。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われれています。

過去5年間のROICは15%程度と、投資効率は比較的高いです。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1引き分けです。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、3勝、4敗、1引き分けです。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1引き分けです。

株価上昇率

過去1年間(2020年4月から2021年3月末)の株価上昇率は+17.8%と、S&P500の株価上昇率+53.7%を下回りました。

競合他社(食品・飲料)の株価上昇率(Nestleはスイスフラン建て、Danone、Pernod、Heinekenはユーロ建て、Kweichowは人民元建て、Asahi、Kirinは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

ペプシコ(PEP)の株価上昇率は、2020年の1年間で+9%と、15社平均(+5%)を上回り、15社中第5位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+24%と、15社平均(+20%)を上回り、15社中第6位となりました。

株式市場全体の下落局面における株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

ペプシコは、下落相場に強いと言えます。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から5%もしくは10%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

(参考)過去5年間の株価上昇率

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+8.2%と、S&P500(年率+12.9%)を下回りました。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを3.9%、金利が1%上昇した場合は4.8%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜3年目+8%、4年目〜10年目+3%。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+8%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+2%。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は147ドルとなります。

ペプシコ(Pepsico、PEP)への投資について

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は148億ドル(コンセンサス145億ドル)、非GAAP EPSは1.21ドル(コンセンサス1.12ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

オーガニック・グロース(有機的成長)は前年同期比+2.4%と、コンセンサス(+1.7%)を上回りました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高(オーガニック・グロース):1桁半ば

・EPS(為替変動の影響排除):+1桁後半

・株主還元額:59億ドル

DCF法による目標株価は147ドルのため、2021年2月末時点の株価141ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.4倍(年率+3%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが10%(FY2020:9%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

コカ・コーラと比較してフローキャッシュフローマージンが低く、ペプシコは改善余地があると思われます。

自社株買いを実施しているので、発行済株式数の減少による株価上昇も可能です。

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