ユニ・チャーム(8113)決算分析と目標株価 20期連続増配へ 投資効率(ROIC)が高く、利益・キャッシュフロー拡大

家庭用品・パーソナル用品

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とユニチャームへの投資についてコメントします。

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会社概要

ユニ・チャーム(Unicharm、8113.T)

ホームページ(IR):リンク先

国:日本

セクター:生活必需品

産業グループ:家庭用品・パーソナル用品

サブ産業グループ:パーソナル用品

株式時価総額:3.0兆円(日本ランキング第44位、2020年12月末)

浮動株調整後株式時価総額:170億ドル(2021年3月末、MSCI)

ユニチャームは、日本に本拠を置く、ウェルネス関連製品(マスク(超快適・超立体)、ウェットティッシュ(シルコット)等)、フェミニンケア関連製品(生理用品(ソフィ)等)、ベビーケア関連製品(おむつ(ムーニー、マミーポコ)等)、ペットケア関連製品(ペットフード、ペット用排泄シート・紙おむつ等)などを製造・販売する企業です。

パーソナル用品に占めるユニチャームの浮動株調整後株式時価総額比率は4%です。

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売上高(セグメント、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は7,275億円と、前年度比+1.9%、過去3年間では年率+4.3%となりました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・パーソナルケア:6,248億円、前年度比+0.6%

・ペットケア:957億円、前年度比+10.0%

・その他:70億円、前年度比+7.8%

マスクなどの衛生関連商品が好調でした。

セグメント別の売上高構成比は、パーソナルケアが86%、ペットケアが13%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・日本:2,924億円、前年度比+6.8%

・中国:957億円、前年度比+7.5%

・アジア:2,274億円、前年度比▲5.6%

・その他:1,119億円、前年度比+1.3%

地域別の売上高構成比は、日本が40%、中国が13%、アジアが31%を占めます。

利益(セグメント別、地域別)の推移

FY2020(2020年1-12月期)のコア営業利益(売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した利益)は1,147億円と、前年度比+27.8%、過去3年間では年率+9.7%となりました。

コア営業利益率は15.8%と、前年度の12.6%から改善しました。

セグメント別のコア営業利益率は、以下の通りです。

地域別のコア営業利益率は、以下の通りです。

FY2020のEPSは87円と、前年度比+13.5%、過去3年間では年率+0.2%となりました。

キャッシュフローの推移

FY2020(2020年1-12月期)の営業キャッシュフローは1,503億円と、前年度比+76.9%、過去3年間では年率+9.0%となりました。

営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は20.7%と、前年度の11.9%から改善しました。

FY2020の設備投資額/売上高は4.9%と、前年度の6.2%から低下しました。

FY2020のフリーキャッシュフローは1,147億円と、前年度比+180%、過去3年間では年率+11.2%となりました。

フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は15.8%と、前年度の5.7%から改善しました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

FY2020(2020年1-12月期)の支払配当総額は179億円、自社株買いは72億円と、フリーキャッシュフローの範囲内です。

毎年自社株買いを実施しました。

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は1.8%、フリーキャッシュフロー利回りは3.9%と、バリュエーション面での割安感はありません。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

FY2020の配当性向、総還元性向は、利益・キャッシュフローベースともに、50%以下となりました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

過去5年間の増配率は年率+16.4%です。

FY2021は36円へ増配予定で、20期連続増配となります。

総還元性向50%を目標としています。

(参考)過去5年間の発行済株式数

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われています。

過去5年間のROICは概ね15〜20%程度と、投資効率が比較的高いです。

株価上昇率

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+97%(年率+14.6%)と、世界株式を投資対象とするVT ETFの上昇率+61%(年率+9.9%)を上回りました。

競合他社(家庭用品・パーソナル用品)の株価上昇率(RBはポンド建て、L’orealはユーロ建て、Kao/Shiseido/Unicharmは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

ユニチャーム(Unicharm)の株価上昇率は、2020年の1年間で+32%と、12社平均(+13%)を上回り、12社中第1位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+67%と、12社平均(+39%)を上回り、12社中第4位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から15%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを4.4%、金利が1%上昇した場合は5.3%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億円)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜3年目+4%、4年目〜10年目+3%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+4%、2年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+4%、2年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は5,745円となります。

ユニ・チャーム(Unicharm、8113.T)への投資について

FY2020(2020年1-12月期)の売上高は7,275億円(前年度比+1.9%)、コア営業利益は1,147億円(前年度比▲+27.8%)と、過去最高を更新しました。

営業キャッシュフローマージンは20%を超え、海外の競合他社と比較して遜色ない水準です。

また、ROICは15〜20%程度と、投資効率は比較的高いです。

株主還元にも積極的です。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:7,700億円(前年度比+5.8%)

・コア営業利益:1,190億円(前年度比+3.7%)

・当期利益:750億円(前年度比+43.3%)

DCF法による目標株価は5,745円のため、2021年2月末時点の株価4,216円より高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.4倍(年率+3%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである16%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

P&G、ユニリーバ、ロレアルには投資していますが、地域分散の観点から、ユニリーバも投資を検討したいと思います。

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