JPモルガン・チェース(JPM)決算分析と目標株価 銀行トップの株式時価総額 相対的に高いROEが魅力的

JPモルガン銀行

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とJPモルガン・チェースへの投資についてコメントします。

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会社概要

JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.、JPM)

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国:アメリカ

セクター:金融

産業グループ:銀行

サブ産業グループ:都市銀行

株式時価総額:4,708億ドル(世界ランキング第15位、2021年6月末)

JPモルガン・チェースは、アメリカに本拠を置く、グローバル総合金融サービス企業です。

世界株式市場で第10位、金融セクターで第1位の浮動株調整後株式時価総額(2021年6月末、MSCI)で、都市銀行に占めるJPモルガン・チェースの浮動株調整後株式時価総額比率は11%です。

 

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純収益(セグメント別)の推移

2021Q2(2021年4−6月期)の純収益は314億ドル(前年同期比▲7.2%)となりました。

 

2021Q2の純金利収入は129億ドル(前年同期比▲8%)となりました。

 

セグメント別の純収益は、以下の通りです。

・個人向け:128億ドル、前年同期比+3%

・法人&投資銀行:132億ドル、前年同期比▲19%

・商業銀行:25億ドル、前年同期比+3%

・資産運用:41億ドル、前年同期比+20%

 

セグメント別の純収益構成比は、個人向けが39%、法人&投資銀行が41%を占めます。

 

2021年6月末の融資額は1.0兆ドル(前年同期比+3%)、預金は2.3兆ドル(前年同期比+19%)となりました。

 

2021Q2の住宅ローンは1,794億ドル(前年同期比▲8%)、クレジットカードローンは1,418億ドル(前年同期比+0%)、自動車ローンは676億ドル(前年同期比+14%)となりました。

 

2021Q2の住宅ローン組成額は396億ドル(前年同期比+64%)、自動車ローン組成額は124億ドル(前年同期比+61%)となりました。

 

2021Q2の投資銀行手数料は36億ドル(前年同期比+25%)、うちM&A助言手数料が9億ドル(前年同期比+52%)、株式引受手数料が11億ドル(前年同期比+9%)、債券引受手数料が16億ドル(前年同期比+26%)となりました。

 

2021Q2のトレーディング収入は68億ドル(前年同期比▲30%)、うち債券が41億ドル(前年同期比▲44%)、株式が27億ドル(前年同期比+13%)となりました。

 

2021年6月末のAUM(運用受託残高)は2.99兆ドル(前年同期比+21%)となりました。

 

利益(セグメント別)の推移

FY2020のEPSは8.88ドルと、前年度比▲17.2%、過去5年間で年率+8.2%となりました。

 

2021Q2の純利益は119億ドル(前年同期比+155%)、EPSは3.78ドル(前年同期比+174%)と、コンセンサス(3.18ドル)を上回りました。

 

2021年6月末時点の貸倒引当金は225億ドル(前四半期比▲30億ドル)となりました。

 

セグメント別の純利益は、以下の通りです。

・個人向け:56億ドル、前年同期比黒字転換

・法人&投資銀行:50億ドル、前年同期比▲9%

・商業銀行:14億ドル、前年同期比黒字転換

・資産運用:12億ドル、前年同期比+74%

 

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

 

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は7.0%と、バリュエーション面では割安感があります。

総還元利回りは5%程度と、高い水準です。

 

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の配当性向は、30〜40%程度です。

 

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは3.60ドルと、前年度比+5.9%、過去5年間では年率+15.9%となりました。

 

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲3.7%減少しました。

 

ROEの推移

2021Q2のROEは18%です。

 

(参考)過去5年間のROE

過去5年間のROEは10%以上と、比較的高い水準です。

 

EPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、7勝、1敗です。

 

株価上昇率

FY2020の株価上昇率は▲8.8%と、S&P500(+16.3%)を下回りました。

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+14.0%と、S&P500(年率+12.9%)を上回りました。

 

2021Q2の株価上昇率は+2.2%と、S&P500(+8.2%)を下回りました。

 

競合他社(都市銀行)の株価上昇率(MUFG、SMFG、Mizuhoは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

JPモルガン・チェース(JPM)の株価上昇率は、2020年の1年間で▲9%と、14社平均(▲13%)を上回り、14社中第5位となりました。

2018年1月から2020年12月末の3年間では+19%と、14社平均(▲11%)を上回り、14社中第2位となりました。

 

過去10年間(2011年7月から2021年6月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

株式市場の下落相場に弱いと言えます。

 

(参考)株価の推移(月末株価)

通常の目盛り表示の場合、近年の株価のブレ幅(上昇もしくは下落)が過去より非常に大きいと錯覚するため、対数目盛りで表示しています。

銀行株にしては、比較的綺麗な上昇トレンドです。

 

BPSとPBRの推移

以下のグラフは、BPSとPBRの推移となります。

2021年6月末のBPSは84.9ドル(前年同期比+10%)、PBRは1.83倍となりました。

 

(参考)過去5年間のBPSとPBR

2020年12月末のBPSは82ドルと、過去3年間で年率+6.8%となりました。

 

目標株価

以下のグラフは、株式市場全体および11セクターのPBRと予想ROE(2020年12月末、MSCI)の散布図となります。

ROEが高いほど、PBRも高いことが言えます(決定係数は0.857と、説明力は非常に高い)。

金融セクターやエネルギーセクターは、ROEが低いためPBRの観点で割安に放置されています。

 

メインシナリオの予想ROEを12%、アップサイドシナリオの予想ROEを14%、ダウンサイドシナリオの予想ROEを10%とし、回帰式をもとに目標株価を推計しました。

メインシナリオの目標株価は195ドルとなります。

 

JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.、JPM)への投資について

2021Q2(2021年4−6月期)の純収益は314億ドル(前年同期比▲7.2%)、EPSは3.78ドル(コンセンサス3.18ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

一方、純金利収入は129億ドル(前年同期比▲8%)となりました。

貸倒引当金は、4四半期連続で減少し、2021年6月末時点で225億ドルです。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・純金利収入:〜525億ドル(FY2019:578億ドル、FY2020:550億ドル)

目標株価は195ドルのため、2021年6月末時点の株価156ドルより高い水準です。

2021年6月末時点のPBRは1.83倍と高い水準まで株価が上昇したことから、短期的に大幅な株価上昇は難しいかもしれませんが、ROEが相対的に高いことから、銀行株の中では魅力的と言えます。

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