JPモルガン(JPM)決算分析と目標株価 金融セクター株式時価総額トップ 相対的に高いROE

銀行

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とJPモルガンへの投資についてコメントします。

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会社概要

JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.、JPM)

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国:アメリカ

セクター:金融

産業グループ:銀行

サブ産業グループ:都市銀行

株式時価総額:3,873億ドル(世界ランキング第16位、2020年12月末)

JPモルガンは、アメリカに本拠を置く、グローバル総合金融サービス企業です。

先進国およびアメリカ株式市場で第8位(グーグル1社としてカウント)、金融セクターで第1位の浮動株調整後株式時価総額(2020年12月末、MSCI)で、都市銀行に占めるJPモルガンの浮動株調整後株式時価総額比率は11%です。

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純収益(セグメント別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の純収益は323億ドルと、前年同期比+14.2%となり、コンセンサス(303億ドル)を上回りました。

2021Q1の純金利収入は130億ドルと、前年同期比▲11%となりました。

セグメント別の純収益は、以下の通りです。

・個人向け:125億ドル、前年同期比▲6%

・法人&投資銀行:146億ドル、前年同期比+460%

・商業銀行:24億ドル、前年同期比+11%

・資産運用:41億ドル、前年同期比+20%

セグメント別の純収益構成比は、個人向けが37%、法人&投資銀行が43%を占めます。

2021年3月末の融資額は1.0兆ドル(前年同期比▲3.6%)、預金は2.3兆ドル(前年同期比+24.1%)となりました。

2021Q1の住宅ローンは1,788億ドル(前年同期比▲13%)、クレジットカードローンは1,325億ドル(前年同期比▲14%)、自動車ローンは677億ドル(前年同期比+10%)となりました。

2021Q1の住宅ローン組成額は393億ドル(前年同期比+40%)、自動車ローン組成額は112億ドル(前年同期比+35%)となりました。

2021Q1の投資銀行手数料は30億ドル(前年同期比+57%)、うちM&A助言手数料が7億ドル(前年同期比+35%)、株式引受手数料が11億ドル(前年同期比+219%)、債券引受手数料が13億ドル(前年同期比+17%)となりました。

2021Q1のトレーディング収入は91億ドルと、前年同期比+25%となりました。

2021年3月末のAUM(運用受託残高)は2.83兆ドルと、前年同期比+28%となりました。

利益(セグメント別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の純利益は143億ドル(前年同期比+399%)、EPSは4.50ドル(前年同期比+477%)と、コンセンサス(3.12ドル)を上回りました。

2021年3月末時点の貸倒引当金は255億ドルと、前四半期比▲17.0%(▲52億ドル)となりました。

セグメント別の純利益は、以下の通りです。

・個人向け:67億ドル、前年同期比+3,315%

・法人&投資銀行:57億ドル、前年同期比+189%

・商業銀行:12億ドル、前年同期比+740%

・資産運用:12億ドル、前年同期比+86%

(参考)過去5年間の純利益とEPS

純利益は、過去5年間で年率+3.9%となりました。

EPSは、過去5年間で年率+8.2%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は7.0%と、バリュエーション面では割安感があります。

総還元利回りは5%程度と、高い水準です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

FY2020の配当性向、総還元性向は、100%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは3.60ドルと、前年度比+5.9%、過去5年間では年率+15.9%となりました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲3.7%減少しました。

ROEの推移

2020Q1(2021年1−3月期)のROEは、以下の通りです。

(参考)過去5年間のROE

過去5年間のROEは10%以上と、比較的高い水準です。

純収益およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、純収益のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

株価上昇率

過去1年間(2020年4月から2021年3月末)の株価上昇率は+69.1%と、S&P500の株価上昇率+53.7%を上回りました。

競合他社(都市銀行)の株価上昇率(MUFG、SMFG、Mizuhoは日本円建て、その他はドル建て)は、以下の通りです。

JPモルガン・チェース(JPM)の株価上昇率は、2020年の1年間で▲9%と、14社平均(▲13%)を上回り、14社中第5位となりました。

2018年1月から2020年12月末の3年間では+19%と、14社平均(▲11%)を上回り、14社中第2位となりました。

株式市場全体の下落局面における株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

銀行株全体に言えることですが、下落相場に弱いと言えます。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

(参考)過去5年間の株価上昇率(会計年度ベース)

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+14.0%と、S&P500(年率+12.9%)を上回りました。

(参考)株価の推移(月末株価)

BPSとPBRの推移

以下のグラフは、BPSとPBRの推移となります。

(参考)過去5年間のBPSとPBR

目標株価

以下のグラフは、株式市場全体および11セクターのPBRと予想ROE(2020年12月末、MSCI)の散布図となります。

ROEが高いほど、PBRも高いことが言えます(決定係数は0.857と、説明力は非常に高い)。

金融セクターやエネルギーセクターは、ROEが低いためPBRの観点で割安に放置されています。

メインシナリオの予想ROEを12%、アップサイドシナリオの予想ROEを14%、ダウンサイドシナリオの予想ROEを10%とし、回帰式をもとに目標株価を推計しました。

メインシナリオの目標株価は195ドルとなります。

JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase & Co.、JPM)への投資について

2021Q1(2021年1−3月期)の純収益は323億ドル(コンセンサス303億ドル)、EPSは4.50ドル(コンセンサス3.12ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

一方、純金利収入は130億ドルと、前年同期比▲11%となりました。

貸倒引当金は、3四半期連続で減少し、2021年3月末時点で255億ドルです。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・純金利収入:〜550億ドル(FY2019:578億ドル、FY2020:550億ドル)

目標株価は195ドルのため、2021年3月末時点の株価152ドルより高い水準です。

2021年3月末時点のPBRは1.85倍と高い水準まで株価が上昇したことから、短期的に大幅な株価上昇は難しいかもしれませんが、ROEが相対的に高いことから、銀行株の中では魅力的と言えます。

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