マクドナルド(MCD)決算分析と目標株価 フランチャイズからのロイヤリティ収入で高利益率

レストラン

過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とマクドナルドへの投資についてコメントします。

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会社概要

マクドナルド(McDonald’s、MCD)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:一般消費財・サービス

産業グループ:消費者サービス

サブ産業グループ:レストラン

株式時価総額:1,599億ドル(世界ランキング第69位、2020年12月末)

マクドナルドは、アメリカに本拠を置く、世界最大のファストフードチェーン企業です。

マクドナルドが受け取るロイヤリティ・レント収入等の比率は10%超と高く、競合他社と異なり、レント(賃貸料)を受け取っている点が特徴的です。

一般消費財・サービスセクターで第8位、消費者サービスで第1位の浮動株調整後株式時価総額(2020年12月末、MSCI)で、レストランに占めるマクドナルドの浮動株調整後株式時価総額比率は33%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は51.2億ドル(前年同期比+8.7%)と、コンセンサス(50.4億ドル)を上回りました。

世界全体の既存店売上高は前年同期比+7.5%と、コンセンサス(+4.9%)を上回りました。

セグメント別(その他除く)の売上高は、以下の通りです。

・直営:22億ドル、前年同期比+7%

・フランチャイズ:29億ドル、前年同期比+10%

FY2020のフランチャイズ店売上高は852億ドル、ロイヤリティ、レント収入等の比率は12.6%となりました。

FY2020の地域別の売上高構成比は、アメリカが41%を占めます。

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率▲5.4%となりました。

利益の推移

2021Q1の営業利益は23億ドル(前年同期比+34.7%)、営業利益率は44.5%と、前年同期の35.9%から改善しました。

セグメント別の粗利益率は、以下の通りです。

2021Q1のEPSは2.05ドル(前年同期比+39.5%)と、コンセンサス(1.81ドル)を上回りました。

非GAAP EPSは1.92ドルと、コンセンサス(1.82ドル)を上回りました。

(参考)過去5年間の営業利益

営業利益は、過去5年間で年率+0.5%となりました。

営業利益率は40%前後と高い水準です。

(参考)過去5年間のEPS

EPSは、過去5年間で年率+5.6%となりました。

キャッシュフローの推移

2021Q1の営業キャッシュフローは20億ドル(前年同期比+5.5%)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は37.5%と、前年同期の34.8%から改善しました。

2021Q1のフリーキャッシュフローは15億ドル(前年同期比+32.2%)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は28.8%と、前年同期の21.3%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去5年間で年率▲0.9%となりました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去5年間で年率▲0.4%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いは3四半期連続でほぼ実施なしです。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

平時の益利回り(PERの逆数)は4%前後、フリーキャッシュフロー利回りは3〜4%です。

過去4年間の配当利回りは2%代前半です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに、100%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは5.04ドルと、前年度比+6.6%、過去5年間では年率+7.9%となりました。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲4.5%となりました。

ROICの推移

ROIC(Return on Invested Capital、投下資本利益率)とは、企業が事業活動のために投じた資金を使ってどれだけ利益を生み出したか(投資効率)を測る指標となります。

正確な計算方法はないため、ここでは、税引後営業利益/投下資本(=運転資本+有形固定資産(リース含む)+無形固定資産+在庫+のれん)として計算しています。

少なくともWACC(加重平均資本コスト)を超えることが絶対条件と言われています。

過去5年間のROICは10%超です。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、5勝、2敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、4勝、3敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、2勝、4敗、1引き分けです。

株価上昇率

過去1年間(2020年4月から2021年3月末)の株価上昇率は+35.6%と、S&P500の株価上昇率+53.7%を下回りました。

競合他社(レストラン)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

マクドナルド(MCD)の株価上昇率は、2020年の1年間で+9%と、10社平均(+24%)を下回り、10社中第8位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+25%と、10社平均(+84%)を下回り、10社中第8位となりました。

過去10年間(2011年4月から2021年3月)のドローダウン(最高値からの下落率、月末株価)の推移は、以下の通りです。

最高値から10%程度下落すると反発する傾向にあるため、その時が狙い目です。

スターバックス(SBUX)と比較すると、ドローダウンは小さい傾向があります。

(参考)過去5年間の株価上昇率

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+12.7%と、S&P500(年率+12.9%)とほぼ同水準となりました。

(参考)株価の推移(月末株価)

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを4.2%、金利が1%上昇した場合は5.1%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜4年目+10%、2年目+9%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目+9%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%

メインシナリオの目標株価は223ドルとなります。

マクドナルド(McDonald’s、MCD)株への投資について

2021Q1(2021年1−3月期)の売上高は51.2億ドル(コンセンサス50.4億ドル)、非GAAP EPSは1.92ドル(コンセンサス1.82ドル)と、コンセンサスを下回る実績となりました。

アメリカの既存店売上高は+5.5%であったものの、コロナによる影響から一部の欧州国が大きな減収となり、全体では▲1.3%となりました。

DCF法による目標株価は223ドルのため、2021年4月末時点の株価236ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.7倍(年率+6%)、10年後に向けてフリーキャッシュフローマージンが30%(FY2020:24%)まで上昇することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

自社株買いに積極的なので、発行済株式数の減少による株価上昇も可能です。

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