ゾエティス(ZTS)決算分析と目標株価 世界的にペットブームは期待 動物向け医薬品市場も拡大

医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス

2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とゾエティスへの投資についてコメントします。

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会社概要

ゾエティス(Zoetis、ZTS)

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国:アメリカ

セクター:ヘルスケア

産業グループ:医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス

サブ産業グループ:医薬品

浮動株調整後株式時価総額:786億ドル(2020年12月末、MSCI)

ゾエティスは、アメリカに本拠を置く、犬や猫、家畜などの動物向け医薬品等を製造・販売する業界トップ企業です。

ファイザーのアニマルヘルス事業が独立(Zoetisへ名称変更)し、2013年に上場しました。

ヘルスケアセクターの医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス(アメリカ)で第9位の浮動株調整後株式時価総額で、医薬品に占めるゾエティスの浮動株調整後株式時価総額比率は3%です。

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売上高(種別、製品別、地域別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は18億ドル(前年同期比+7.9%)と、コンセンサス(17.4億ドル)を上回りました。

種別の売上高は、以下の通りです。

・家畜(牛):4.5億ドル、前年同期比▲10.9%

・家畜(豚):1.7億ドル、前年同期比+3.1%

・家畜(他):1.9億ドル、前年同期比▲6.0%

・ペット(犬・猫等):9.8億ドル、前年同期比+24.7%

種別の売上高構成比は、ペットが55%を占めています。

製品別の売上高は、以下の通りです。

・ワクチン:3.9億ドル

・抗感染症薬:3.4億ドル

・寄生虫駆除剤:3.1億ドル

製品別の売上高構成比は、ワクチンが22%、抗感染症薬が19%を占めます。

地域別の売上高は、以下の通りです。

・アメリカ:9.5億ドル、前年同期比+10.6%

・海外:8.3億ドル、前年同期比+5.2%

(参考)過去5年間の売上高

売上高は、過去5年間で年率+7.0%となりました。

利益の推移

2020Q4の営業利益は5.1億ドル(前年同期比+2.6%)、営業利益率は28.4%と、前年同期の29.9%から悪化しました。

2020Q4のEPSは0.75ドルと、前年同期比▲6.3%となり、コンセンサス(0.77ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは0.91ドルと、コンセンサス(0.87ドル)を上回りました。

(参考)過去5年間のEPS

EPSは、過去5年間で年率+38.1%となりました。

非GAAP EPSは、過去5年間で年率+16.8%となりました。

キャッシュフローの推移

2020Q4の営業キャッシュフローは7.2億ドル(前年同期比+23.4%)、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は39.7%と、前年同期の34.8%から改善しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは5.7億ドル(前年同期比+36.1%)、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は31.3%と、前年同期の24.9%から改善しました。

(参考)過去5年間の営業キャッシュフロー

営業キャッシュフローは、過去5年間で年率+26.2%となりました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、過去5年間で年率+30.6%となりました。

株主還元(配当、自社株買い)の推移

3四半期連続で自社株買いは実施なしです。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

FY2020の益利回り(PERの逆数)は2.1%、フリーキャッシュフロー利回りは2.1%です。

過去5年間の配当利回りは0.5%前後です。

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

過去5年間の配当性向は、利益・キャッシュフローベースともに、40%を下回りました。

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

FY2020のDPSは0.8ドルと、前年度比+21.2%、過去5年間では年率+19.4%となりました。

FY2021のDPSは1.0ドル(前年度比+25%)の予定です。

(参考)過去5年間の発行済株式数

発行済株式数は、過去5年間で年率▲1.0%となりました。

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1引き分けです。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、6勝、1敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去7四半期中、7勝です。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+25.0%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を上回りました。

競合他社(医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス)の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

ゾエティス(ZTS)の株価上昇率(2020年)の株価上昇率は、2020年の1年間で+25%と、13社平均(+10%)を上回り、13社中第3位となりました。

2018年1月から2020年12月の3年間では+130%と、13社平均(+43%)を上回り、13社中第2位となりました。

(参考)過去5年間の株価上昇率

過去5年間(2016年1月から2020年12月末)の株価上昇率は年率+28.1%と、S&P500(年率+12.9%)を上回りました。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを4.0%、金利が1%上昇した場合は4.9%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+12%、2年目〜5年目+10%、6年目+9%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+12%、2年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+12%、2年目〜10年目+7%。11年目以降の永続成長率は1%

メインシナリオの目標株価は176ドルとなります。

ゾエティス(Zoetis、ZTS)への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は18.0億ドル(コンセンサス17.4億ドル)、非GAAP EPSは0.97ドル(コンセンサス0.87ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

FY2021のガイダンスは、以下の通りです。

・売上高:74〜75.5億ドル(FY2020:66.8億ドル)

・EPS:4.02〜4.14ドル

・非GAAP EPS:4.36〜4.46ドル

DCF法による目標株価は176ドルのため、2021年2月末時点の株価155ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が2.3倍(年率+9%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである25%(過去3年間も同程度)が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

自社株買いを実施しているので、発行済株式数の減少による株価上昇も可能です。

投資継続です。

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