コノコフィリップス(COP)決算分析と目標株価 売上高・利益ともに市場予想を上回る 格付けは引き下げへ

銘柄分析

2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とコノコフィリップスへの投資についてコメントします。

スポンサーリンク

会社概要

コノコフィリップス(ConocoPhillips、COP)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:エネルギー

産業グループ:石油・ガス・消耗燃料

サブ産業グループ:石油・ガス探査・開発

浮動株調整後株式時価総額:429億ドル(2020年12月末、MSCI)

コノコフィリップスは、アメリカに本拠を置く、原油や天然ガス、天然ガス液、LNG等の探査・生産・販売を行う企業です。

エネルギーセクターで第9位の浮動株調整後株式時価総額で、石油・ガス探査・開発に占めるコノコフィリップスの浮動株調整後株式時価総額比率は18%です。

エネルギーセクターの株式時価総額ランキング、リターン、配当利回り、PBR、PER、ROEの推移
世界の株式市場におけるセクター構成比率以下のグラフは、世界の株式市場における各セクターの構成比率(2021年3月末、MSCI)となります。エネルギーセクターは、第9位(3.4%)です。エネルギーセク...

売上高(プロダクト別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は60.5億ドルと、前年同期比▲25.7%となり、コンセンサス(46.9億ドル)を上回りました。

プロダクト別の売上高は、以下の通りです。

・原油:27.6億ドル、前年同期比▲38.4%

・天然ガス:20.7億ドル、前年同期比+3.8%

・天然ガス液:1.6億ドル、前年同期比▲20.8%

・LNG等他:5.0億ドル、前年同期比▲51.4%

(参考)過去5年間の売上高

利益(セグメント別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の純利益は▲8億ドルと、前年同期比赤字転落となり、純利益率は▲12.8%と、前年同期の8.8%から悪化しました。

セグメント別の純利益は、以下の通りです。

・アラスカ:▲6.4億ドル、前年同期比赤字転落

・米国本土48州:▲2.4億ドル、前年同期比赤字転落

・カナダ:▲0.6億ドル、前年同期比赤字転落

・欧州/中東/アフリカ:+2.7億ドル、前年同期比▲29.9%

・アジアパシフィック:▲1.2億ドル、前年同期比赤字幅拡大

2020Q4のEPSは▲0.72ドルと、コンセンサス(▲0.31ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは▲0.19ドルと、コンセンサス(▲0.25ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業キャッシュフローは16.7億ドルと、前年同期比▲43.9%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は27.6%と、前年同期の36.6%から悪化しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は17.5%と、前年同期の19.6%から低下しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは6.1億ドルと、前年同期比▲55.7%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は10.2%と、前年同期の17.0%から悪化しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

株主還元(配当、自社株買い)の推移

フリーキャッシュフローを超える株主還元です。

四半期配当は0.43ドルで、配当利回りは3.3%(2021年2月末)です。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間の株主還元利回り(株価は各会計年度末時点)

(参考)過去5年間の配当性向、総還元性向

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去4四半期中、1勝、3敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去4四半期中、1勝、3敗です。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去4四半期中、2勝、1敗、1引き分けです。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は▲38.5%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく下回りました。

(参考)過去5年間の株価上昇率

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを8.1%、金利が1%上昇した場合は9.0%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+2000%、2年目+100%、3年目+70%、4年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+2000%、2年目+100%、3年目+70%、4年目+40%、5年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+2000%、2年目+100%、3年目〜10年目+0%。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は59ドルとなります。

コノコフィリップス(ConocoPhillips、COP)への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は60.5億ドル(コンセンサス46.9億ドル)、非GAAP EPSは▲0.19ドル(コンセンサス▲0.25ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

DCF法による目標株価は59ドルのため、2021年2月末時点の株価52ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、フリーキャッシュフローがFY2018の水準まで回復し、その後横ばいすることを想定したので、フリーキャッシュフローがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

なお、S&Pはコノコフィリップスの格付けをAAからAA−へ引き下げました(エクソン・モービル、シェブロンも同様引き下げ)。

原油価格次第で業績が決まるので株価は乱高下するものの、環境問題もあり、長期的にみて株式市場全体を上回るリターンは難しいと言えます。

エクソン・モービル(XOM)決算分析と目標株価 200億ドル超の赤字も配当維持 格付けは引き下げへ
2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とエクソン・モービルへの投資についてコメントします。会社概要エクソン・モービル(Exxon Mobil Corporation、XO...
シェブロン(CVX)決算分析と目標株価 市場予想に反して、3四半期連続赤字 格付けは引き下げへ
2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とシェブロンへの投資についてコメントします。会社概要シェブロン(Chevron Corporation、CVX)ホームページ...
タイトルとURLをコピーしました