アメリカ消費者物価指数の推移、内訳毎のウェートと上昇率と寄与度(2021年8月)

アメリカ消費者物価指数お金&資産運用全般
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アメリカ消費者物価指数の特徴と、内訳毎のウェート

消費者物価指数(CPI、Consumer Price Index)は、消費者が購入する財(商品)やサービスの価格を測ったもので、ウェート付けされた品目毎に、1982-1984年の価格(=100)と比較した指数が、アメリカの労働省により毎月中旬頃発表されます。

ウェートは、消費者支出調査の2017・2018年の平均消費支出で、2年毎に改定(新型コロナウイルスにより、2019・2020年のウェート更新は見送り)されます。

コアCPIは、価格変動の大きな食料とエネルギーを除いたCPIで、物価変動の基調をみるうえで重要とされています。

CPIは、経済の体温計とも呼ばれており、経済政策や金融政策を決めるうえで注目されていることに加え、アメリカの公的年金の支給額はCPIに連動することから財政運営にも影響を与えます。

CPIは、食料14.1%、エネルギー6.2%、財(以下、除く食料/エネルギー)20.2%、サービス(以下、除くエネルギー)59.5%で構成されるため、コアCPIはCPI全体の約8割を占めます。

 

財とサービスの内訳項目とウェートは、以下の通りです。

財のうち、家庭用品/家具が3.8%、衣料品が2.7%、輸送品が7.1%(うち新車が3.8%、中古車/トラックが2.8%)、医療品が1.6%、娯楽用品が2.0%、教育/通信商品が0.5%、アルコール飲料が1.0%、その他財が1.5%を占めます。

サービスのうち、住居が33.3%(うちホテル宿泊が0.7%)、上下水道/ごみ収集サービスが1.1%、家事サービスが0.9%、医療サービスが7.3%、輸送サービスが5.1%(うち自動車保険が1.6%、航空運賃が0.6%)、娯楽サービスが3.8%、教育/通信サービスが6.3%、その他サービスが1.7%を占めます。

 

アメリカ消費者物価指数の推移(2021年8月)

2021年8月のCPIの増加率は、以下の通りです。

・CPI:前年同期比+5.3%、前月比(季節調整後)+0.3%

・コアCPI:前年同期比+4.0%、前月比(季節調整後)+0.1%

・食料:前年同期比+3.7%、前月比(季節調整後)+0.4%

・エネルギー:前年同期比+25.0%、前月比(季節調整後)+2.0%

・財:前年同期比+7.7%、前月比(季節調整後)+0.3%

・サービス:前年同期比+2.7%、前月比(季節調整後)+0.0%

 

内訳毎の増加率(前年同期比)は、以下の通りです。

輸送品が+17.2%と高い水準ですが、前月比(季節調整後)では+0.0%と横ばいです。

 

内訳毎の寄与度(前年同期比)は、以下の通りです。

CPIの増加率(+5.3%)のうち、エネルギーが+1.5%、輸送品が+1.2%、住居が+0.9%と高い水準です。

 

内訳のうち注目度が高い項目別の増加率(前年同期比)は、ホテル宿泊が+19.6%、新車が+7.6%、中古車/トラックが+31.9%、自動車保険が+1.0%、航空運賃が+6.7%です。

半導体不足の影響で中古車/トラックの価格が上昇していることに加え、アフターコロナを見据えてホテルや航空運賃の価格も前年同期比で上昇しましたが、前月比(季節調整後)では新車以外マイナスです。

 

過去12ヶ月のCPIとコアCPIの増加率(前年同期比)の推移は、以下の通りです。

 

2000年以降のCPI指数と増加率(前年同期比)の推移は、以下の通りです。

 

2000年以降のコアCPI指数と増加率(前年同期比)の推移は、以下の通りです。

 

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