ユナイテッド・パーセル(UNP)決算分析と目標株価 売上高は前年同期比+21%、単価・数量ともに増加

運輸

2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とユナイテッド・パーセルへの投資についてコメントします。

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会社概要

ユナイテッド・パーセル・サービス(United Parcel Service、UPS)

ホームページ(SECファイル):リンク先

国:アメリカ

セクター:資本財・サービス

産業グループ:運輸

サブ産業グループ:航空貨物・物流サービス

株式時価総額:1,456億ドル(世界ランキング第79位、2020年12月末)

浮動株調整後株式時価総額:1,191億ドル(2020年12月末、MSCI)

ユナイテッド・パーセルは、アメリカに本拠を置く、世界最大の小口貨物輸送会社で、資本財・サービスセクターで第3位、運輸で第2位の浮動株調整後株式時価総額となっています。

航空貨物・物流サービスに占めるユナイテッド・パーセルの浮動株調整後株式時価総額比率は41%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は249億ドルと、前年同期比+21.0%となり、コンセンサス(229億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・米国国内:157.4億ドル、前年同期比+17.4%

・海外:47.7億ドル、前年同期比+26.8%

・サプライチェーン&運送:43.8億ドル、前年同期比+29.0%

単価(前年同期比)は、以下の通りです。

・国際便(国内)単価:7.1ドル、前年同期比+9.1%

・国際便(輸出)単価:28.2ドル、前年同期比▲1.1%

・国際便(合計)単価:17.3ドル、前年同期比+3.8%

・全体単価:11.1ドル、前年同期比+7.9%

(参考)過去5年間の売上高

利益(セグメント別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業利益は20.1億ドルと、前年同期比+1.6%となり、営業利益率は8.7%と、前年同期の10.4%から悪化しました。

セグメント別の営業利益率は、以下の通りです。

2020Q4のEPSは▲3.75ドルと、前年同期比赤字幅拡大となり、コンセンサス(2.08ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは2.66ドルと、コンセンサス(2.14ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業キャッシュフローは12億ドルと、前年比▲60.1%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は4.7%と、前年同期の14.3%から悪化しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は8.8%と、前年同期の9.9%から低下しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは▲10億ドルと、前年同期比赤字転落となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は▲4.1%と、前年同期の4.4%から悪化しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

株主還元(配当、自社株買い)の推移

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

(参考)過去5年間の発行済株式数

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、5勝、2敗、1引き分けです。

以下のグラフは、非GAAP EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、5勝、1敗、2引き分けです。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+43.9%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を大きく上回りました。

競合他社の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

ユナイテッド・パーセルの株価上昇率(2020年)は、同じ産業サブグループ(航空貨物・物流サービス)であるFDX(フェデックス)と比較して低い水準でした。

株式市場全体の下落局面における株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

運輸セクターは景気感応度が高いため、下落相場にはやや弱い傾向があります。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.6%、金利が1%上昇した場合は6.5%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目+10%、3年目+9%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目+14%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+15%、2年目+8%、3年目+7%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は156ドルとなります。

ユナイテッド・パーセル・サービス(United Parcel Service、UPS)への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は249億ドル(コンセンサス229億ドル)、非GAAP EPSは2.66ドル(コンセンサス2.14ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

経済の不透明感から、FY2021のガイダンスはなしです。

DCF法による目標株価は156ドルのため、2021年1月末時点の株価155ドルと同水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.9倍(年率+6.8%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである6%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

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