ユニオン・パシフィック(UNP)決算分析と目標株価 アメリカの鉄道会社最大手 業績は景気動向に左右

運輸

2020年10-12月期(FY2020Q4)および過去の業績の推移を解説し、目標株価の算出とユニオン・パシフィックへの投資についてコメントします。

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会社概要

ユニオン・パシフィック(Union Pacific Corporation、UNP)

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国:アメリカ

セクター:資本財・サービス

産業グループ:運輸

サブ産業グループ:鉄道

株式時価総額:1,403億ドル(世界ランキング第81位、2020年12月末)

ユニオン・パシフィックは、アメリカに本拠を置く、鉄道会社です。

資本財・サービスセクターで第2位、運輸で第1位の浮動株調整後株式時価総額(2020年12月末、MSCI)で、鉄道に占めるユニオン・パシフィックの浮動株調整後株式時価総額比率は26%です。

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売上高(セグメント別、地域別)の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は51.4億ドルと、前年同期比▲1.4%となり、コンセンサス(51.0億ドル)を上回りました。

セグメント別の売上高は、以下の通りです。

・バルク(穀物、肥料、食料品、石炭等):15.6億ドル、前年同期比+0.8%

・産業(化学品、金属、森林製品、エネルギー等):16.6億ドル、前年同期比▲7.6%

・プレミアム(自動車/自動車部品、インターモーダル等):15.8億ドル、前年同期比+4.8%

※インターモーデル・・・鉄道やトラック等複数の輸送機関を組み合わせて運ぶこと

貨物量の増加率(前年同期比)は、以下の通りです。

運賃の増加率(前年同期比)は、以下の通りです。

(参考)過去5年間の売上高

利益の推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業利益は20.1億ドルと、前年同期比▲4.5%となり、営業利益率は39.0%と、前年同期の40.3%から悪化しました。

2020Q4のEPSは2.05ドルと、前年同期比+1.5%となり、コンセンサス(2.20ドル)を下回りました。

なお、非GAAP EPSは2.36ドルと、コンセンサス(2.24ドル)を上回りました。

キャッシュフローの推移

2020Q4(2020年10−12月期)の営業キャッシュフローは25.5億ドルと、前年比+8.6%となり、営業キャッシュフローマージン(営業キャッシュフロー/売上高)は49.5%と、前年同期の45.0%から改善しました。

2020Q4の設備投資額/売上高は12.3%と、前年同期の18.4%から低下しました。

2020Q4のフリーキャッシュフローは19.1億ドルと、前年同期比+38.0%となり、フリーキャッシュフローマージン(フリーキャッシュフロー/売上高)は37.2%と、前年同期の26.6%から改善しました。

(参考)過去5年間のフリーキャッシュフロー

株主還元(配当、自社株買い)の推移

自社株買いに積極的です。

(参考)過去5年間の株主還元

(参考)過去5年間のDPS(1株当たり配当金)

(参考)過去5年間の発行済株式数

売上高およびEPSの実績値とコンセンサスの推移

以下のグラフは、売上高のコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、2勝、6敗です。

以下のグラフは、EPSのコンセンサスおよび実績値の推移となります。

過去8四半期中、3勝、5敗です。

株価上昇率

過去1年間(2020年1月から2020年12月末)の株価上昇率は+15.2%と、S&P500の株価上昇率+16.3%を下回りました。

競合他社の株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

ユニオン・パシフィックの株価上昇率(2020年)は、他の運輸セクター株(UPS、CSX、FDX)と比較して低い水準でした。

株式市場全体の下落局面における株価上昇率(ドル建て)は、以下の通りです。

運輸セクターは景気感応度が高いため、下落相場にはやや弱い傾向があります。

DCF法による目標株価

DCF(Discounted Cash Flow)法とは、将来に渡って生み出すキャッシュフローを割り引く(WACC、加重平均資本コスト)ことで理論価格を算出します。

以下のシナリオに基づき、フリーキャッシュフローの現在価値とネット有利子負債を合計して株主価値を算出し、株主価値を発行済株式総数で割ることで、1株あたりの株価を算出します。

なお、WACCを5.3%、金利が1%上昇した場合は6.2%と推計しました。

以下のグラフは、各シナリオのフローキャッシュフロー(億ドル)の推移となります。

① メインシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目+10%、3年目〜10年目+5%。11年目以降の永続成長率は0%。

② アップサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目〜10年目+10%。11年目以降の永続成長率は0%。

③ ダウンサイドシナリオ

 フリーキャッシュフローの成長率:1年目+10%、2年目〜5年目+5%、6年目+4%・・・と1%逓減。11年目以降の永続成長率は0%。

メインシナリオの目標株価は216ドルとなります。

ユニオン・パシフィック(Union Pacific Corporation、UNP)への投資について

2020Q4(2020年10−12月期)の売上高は51.4億ドル(コンセンサス51.0億ドル)、非GAAP EPSは2.36ドル(コンセンサス2.24ドル)と、コンセンサスを上回る実績となりました。

DCF法による目標株価は216ドルのため、2021年1月末時点の株価197ドルより高い水準です。

なお、メインシナリオは、10年後の売上高が1.8倍(年率+6.0%)、FY2020のフリーキャッシュフローマージンである29%が10年間継続することを想定したので、売上高またはフリーキャッシュフローマージンがさらに上向けばより高い株価上昇が期待できます。

アメリカの景気に大きく連動しており、景気回復に伴い、株式市場全体以上の株価上昇が期待できそうです。

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